論語と算盤

みなさん、おはようございます。

投稿者の「らん」です。

昨日は、駅グルメを少々味わうことができました。

またその記事は改めて投稿したいと思います。

さて、本日ご紹介するのは

渋沢栄一/ 守屋淳(訳)『現代語訳 論語と算盤』

(ちくま新書, 2o21年,¥902(税込))

うちの相方もこの本に興味を示し、しみじみと

ついにこんな本まで紹介するようになるとは、骨太のブログになってきたね、と

言ってくれました。

今振り返ると、きっかけはとてもセンスの良い先生との出会い。

この人のセンスとか美意識ってどこから来るのだろう?

そんな関心から、「センス」「美意識」「デザイン」というキーワードに

ピンっときて巡り合ったのが、

山口周さんの『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか』(光文社新書)。

そして、この本を紹介した知人から教わったのがデザイン思考。

そして『イノベーションの達人』(トムケリー&ジョナサン・リットマン著/ 鈴木主税訳)(早川書房)を紹介してもらいました。

5年前だったと思います。

これらの本との出会いが、のちにブログ開設のきっかけとなりました。

人との出会いは、その後の人生に大きく影響を与えるだなと実感しています。

その先生も、初めてお会いしたときに不思議なほどキラキラと輝いておられました。

そういうオーラのようなものを感じる方との出会いは、不思議とのちのち

大きな影響を受けることになります。

神秘的なのか、必然なのか。

そして今回ご紹介する本は、まさに人生の「師」といえる本ではないでしょうか?

本書を読みながら、これはど「文字」「印刷技術」のイノベーションに感謝したことは

ありません。

渋沢栄一氏の言葉で(とてもわかりやすい翻訳がなされておりますが)語られる訓示を

100年後にこうして味わうことができるのですから。

しかし、全く時間の流れを感じません。

まるで時が止まっているかのように、今まさにこの時代が抱えている悩みを

そのまま言い当てているのです。

このブログの後半でご紹介いたしますが、この問題はとても根深いようです。

さて、本書の感想を書く前に少し渋沢栄一氏について調べた限りの情報を

簡単にご紹介したいと思います。

ウイキペディアより

生まれは農家のようです。江戸時代末期に農民から武士に取り立てられ、

のちに徳川慶喜の幕臣となり、明治政府では官僚も務めたとのことです。

その後完了を官僚を辞職し、実業家へと転身されるわけですが、

創設に携わった事業は500にも及ぶとか。

例を挙げると

帝国ホテル、東洋紡、田園都市、理化学研究所、JR,日経新聞、サッポロビール

みずほ銀行、明治神宮などなど

本書を読みながら、どのようにしてこれほどの人物が形成されたのだろうかと

探りながら読みましたが、これぞという決め手は見つかりませんでした。

ただ、とてつもなくエネルギッシュな方だったのだなということは伝わりました。

ウイキペディアによると、彼の生家は農業の傍ら藍玉の製造販売と養蚕を経営していた

ため、一般の農家と異なり常に算盤を商業的な才覚が求められたとか。

こうした背景が、渋沢栄一氏のビジネスセンスへとつながったのかもしれませんね。

本書を通じて、渋沢氏が一貫して説くのは「道徳」の必要性。

すでに明治維新を通して、道徳心が薄らいでいたのでしょうか。

私利私欲に走り、己の利益だけを追求すれば、やがて国は衰退してしまう。

国益を第一に考える姿勢こそ、彼が元官僚であったからではないだろうかと

推し量られます。

また渋沢氏は幼き頃から「儒教」を読んでいたことで、努めて正しい行いを

心がけてこられたのではないかと思います。

正しい行いを貫けば、やがておのずと結果が出るのだということを

本書から学ぶことができました。

加えて、やはりとても優秀な方だったようですね。

とても頭の良い方だったようです。

そうなると、もう到底足元にも及ばないわけで、まさに超人ですよね。

でも何かしらマネできることはないだろうか。

思想を学ぶ、道徳心を磨く。それしかないのかなと思いました。

偉大な企業家のお話を読むと、今まで見たこともない景色が見えるようで

大変素晴らしいですね。

機会があれば、阪急電車、阪急百貨店、宝塚歌劇などの創設者

小林一三氏の本も読んでみたいですね。

あとは稲盛和夫氏の本も。

長くなりましたが、最後に明治時代から現在に至るまで日本人が抱える

ある問題について書かれた本もご紹介しようと思います。

渋沢栄一氏が指摘していたことに重なるのではないかと思います。

ただ、私はまだ読んでいません。

友人に勧められた本ですが、重そうなテーマなので正直躊躇しています。

でも、ここをクリアにしなければ「イノベーション」だの「問題解決」だの

一見キラキラしたきれいごとを並べても、空虚なうわごとに過ぎないのかも

しれません。

本質はもっとずっと深いところにあって、それを理解しないと本当の問題解決

はできないのかもしれません。

浜崎陽介(著)『ぼんやりとした不安の近代日本』

(ビジネス社, 2022年,¥1,650(税込))

ご参考までに。

さあ、今年度ご紹介す本はあと1冊。

今日も出かけなければならないので、持参します。

それでは、よい一日を!

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