そうだ!書店へ行こう!

みなさん、おはようございます。

長男が昨夜突然帰宅したので、今日はいつもより品数の多い朝食を作りました。

お昼は、予定を変更してピザを焼きます。只今準備中です。

飲み会の帰りに、自宅より実家に帰るほうが近いときなどに

ふらっと帰ってきたりするんですよね。

見た目はまだ学生っぽさが抜けきらないのですが、だんだん社会人らしさも

垣間見えるようになりました。

さて、先週大阪梅田の茶屋町のジュンク堂書店さんに行きました。

最近は2階のフロアーがお気に入りです。

最後に4階だったかな、ビジネス書のフロアーを見るのですが

以前ブログで紹介した、この本が何冊か置かれていました。

米倉誠一郎(著)『イノベーターたちの日本史 近代日本の創造的対応』(東洋経済新報社)

この本は、私がブログで紹介した本の中でも特にお気に入りの本です。

ネットでは残り少なくなっていましたが、書店でお目にかかれるなんて、ラッキーです。

この本が書店に並ぶなんて、ジュンク堂さんのセンス!

嬉しくて、思わずもう一冊買おうかなと思ったくらいです。

さて、話題は変わりますが、みなさん書店に行く際に、どんな服を着ていこうかと

迷われたことはありますか?

おそらく書店に行く服装まで考える方って、ほとんどいらっしゃらないかなと

思うのは私がファッションに無頓着だからでしょうか?

ふと、そんなことを思ったのは、先週のジュンク堂さんでおしゃれだなと

思うご夫婦をお見掛けしたからなんですよね。

梅田ですし、お食事とかショッピングの帰りに書店に寄られたのかもしれませんが、

素敵だなと思いました。

もし、私が書店で本を選んでいたとして、万が一このブログの読者の人が

もしかして「らん」ってこのひとかな?と気が付かれたとしたら、

もう少しこぎれいにしておいた方がいいのかな?など自意識過剰な妄想を

抱いたりして。

まあ、そんなことはあり得ないと思うのですが、書店に行くときは

この服でいこう!くらいに楽しめる自分でありたいなと思いました。

私たち夫婦は、わざわざ書店に行くためだけに電車代と時間をかけて

出かけます。

ぽちっと押せば本が買える時代にですよ。

相方に、書店だけに行くために電車賃使うのってもったいなくない?

と聞きましたが、別に、それだけの価値があるんじゃない?

といいます。

へえ、そうなんだ。

書店で本を選ぶ、その体験は電車賃を払うに値する価値があるのでしょう。

本なんて、どこで買っても同じでしょう?

果たしてそうでしょうか?

書店によって、置かれている本の傾向も少し違っていて

迷いながら見つけた本は、その景色とともに記憶に刻まれます。

おっと、時間超過!

そろそろ勉強を始めないと。

今日は朝刊チェックもあるのに。

それでは、よい週末を!

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名建築でお食事を

みなさん、こんにちは。

あっという間に金曜日ですね。

ぶらりと書店に立ち寄ったら、お!待ってました!

ついにこの本が出ました!

ぴあBOOK関西 名建築カフェと庭園レストラン 関西版

2026.20.30発行 ¥1,210

子どもが巣立ったら、どう寂しさを紛らわそうか、

そんなことをつい考えてしまう今日この頃です。

勉強以外にも趣味を持ちたいなと。

夫婦で共通の趣味も持ちたいですし、

これなんかいいかも。

カフェやレストランは、もしかしたら無理かもしれないけど

名建築めぐりはしてみたいですね。

神社仏閣もいいなと思います。

眺めているだけでも、心癒される一冊です。

よかったら、ご参考に。

さて、昨日は悲しいニュースが入ってきましたね。

ラッコのキラちゃんが天国へ旅立ったそうです。

少し前に、体調が悪くなっていると知ったのですが

きっと持ち直してくれると信じていました。

世界で最も愛されたラッコに違いありません。

天国でも、おいしいものを食べて雲の上をスイスイ泳いでいることでしょう。

ありがとう、キラちゃん。

メイちゃんも、高齢なので心配ですね。

鳥羽水族館は、学生の頃行ったことがあります。

また行ってみたいな。

確か近くに温泉があったんじゃなかったかな?

感傷に浸っておりますが、今日も試験に向けて頑張りたいと思います。

それでは、よい週末を!

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【まったり投稿】雑談

みなさん、おはようございます。

今日は珍しく、モーニングページを書く前に投稿しています。

最近「雑談」を書いてなかったですね。

このブログの読書のみなさんは、こういう雑談には興味はないかも

しれませんが、まあ「ブログ」なので、思いつくまま書かせてください。

1. 「彼方から」

昨日、ふと昔読んだ漫画のことが気になってネットで調べたら、

なんと「ひかわ きょうこ」さんの『彼方から』という漫画が

テレビ放送されていたとは!

すごく若かった頃読みました。友達にも、ひかわ きょうこさんの他の

漫画も借りて、夢中で読んだ時代もありました。

ふと、それを思い出して書いてみました。

あらすじは・・・、是非チェックしてみてください。

2. どんぐり

すっかり秋を通り越して、冬の気配を感じますね。

先日ブログを立ち上げてすぐの記事を再投稿しましたが、

あれ?書き直したんだっけという記事がありました。

子どもたちとどんぐり拾いをしたときの話でした。

大人たちから見たらどんぐりなんて

何が珍しいのと思うのですが、子どもの目を通してみたら

それは自然の神秘であり、大切な宝物なんだということに

気が付いたことを、ブログではこう綴りました。

私たちは、当たり前のことに慣れてしまっている

そんなことを書いたんじゃなかったかな?

このころの私は、自分のブログへの反応が怖かったんです。

こんなことを書いて大丈夫だろうかと。

目に見えない何かに怯えていました。

それに比べて、今は少しは図太くなったのかな。

3.モーニングページ

時々動画で流れてくるのですが、モーニングページを始めたけど

なかなか続かないというご意見。

私も結構飽き性なところもありますが、続くものは長く続くし

続かないものは3日坊主です。

モーニングページの書き出しは、決まって「おはよう」から始まります。

でも、時々寝ぼけて、「みなさん…」と書きそうになります。

ブログの癖が出てしまうんですね。

自分に語り掛けているのか、それとも読者のみなさんに語り掛けているのか

その違いです。

どんなことを書くかといえば、日によって違いますが

前日に消化しきれなかったモヤモヤを書き出すことが多いですね。

モーニングページを始めてから、何日も前から溜まっている

感情とかモヤモヤとかはほとんど残っていないですね。

長くて2日くらい引きづって、いつの間にか忘れているという

感じです。

何も書くことが思い浮かばないときは、とりあえず今日一日の

やることを書き出したり、その日の目標みたいなことを書いたり。

家族に対する注意事項を書いたりとかしていますね。

余裕があれば、少し先の未来の目標も書いたりします。

以前にも書いたかもしれませんが、モーニングページは

3ページ書くのですが、最初の1ページ目は自転車の

ペダルの漕ぎ出したときみたいに重くて、2ページ目くらいから

スピードが出始めて、3ページ目はもう前を向いて

ペダルをこがなくても前進してるようなイメージです。

絶対3ページ書かないといけないとか、朝一番じゃないといけないとか

決まりはないので、思いついたときに好きなだけ書いたらいいかなと

思い始めています。

使い切れなかったノートや、手帳の余ったページに書いてみると

いいかもしれませんね。

4. 意外な理由

少し前から肩を痛めています。

おかしいな、スポーツもしてないのに、寝違えたんだろうか?

やっぱりとしのせいかな?

そう思って、今のところ様子を見ているのですが

先日のライブで腕を上げて振付をする場面があり

結構きつかったです。

じっとしてるのも、なんかノリが悪いみたいだし。

今朝、いつものようにコーヒー豆を挽いていたら、

気が付いたんです。

あ、これだったのかと。

カウンターの上で、滑らないようにぐっと力を入れて

毎朝豆を挽くのですが、この姿勢でおそらく肩を痛めたのかもしれません。

カウンターの高さが私の身長に対して、少し高めなので。

電動ミルも一応あるのはあるのですが、やっぱり手で挽く方が

香りがいいような気がして。

原因がわかれば、やり方を変えないといけないですね。

さあ、今日も応用情報技術者試験をメインに勉強します。

何度も問題を解いているので、だんだんと解けるようになりましたが

すぐに忘れてしまうんですよね。

若くないからか、夜まで勉強すると効率が落ちるし。頭も働かなくなります。

お弁当も作り終わったので、そろそろコーヒーを飲んで始めようと思います。

頑張れ、受験生!

それでは、よい一日を!

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買ってよかった問題集

みなさん、おはようございます。

昨日は、秦基博さんの20周年アニバーサリーライブに行ってきました。

もう、素敵すぎて感無量です。

家族にお昼ご飯と夕ご飯も作って、勉強時間が無くなってしまうので

移動中や空き時間に勉強ができるように、下記のテキストを購入しました。

石川敢也(著)『イモヅル式 応用情報技術者 午前 コンパクト演習 第2版』

(インプレス, ¥1783円(税込み))

今年度で最後の試験になるため、駆け込みで受験される方も多いかと思います。

短時間で問題を解くことができるので、試験直前の確認にいいかもしれませんね。

私もここしばらくは応用情報技術者試験に絞って勉強しようと思います。

ライブの興奮がいまだ冷めやらず。

羽が生えて、まだふわふわしている気分ですが、今日からまた気を引きしめて

頑張ろうと思います。

機会があれば、またライブに行きたいです。

それでは、今日もよい一日を!

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続「システム」「仕組み」「ルール」

みなさん、おはようございます。

昨日の投稿では、例として「資本主義経済」のお話を書きましたが

何も、そんなに途方もなく巨大なシステムを考えるのではなく

身近な例にも応用できるのかもしれないですね。

例えば、一番身近な家庭においても。

家庭というシステムを、どうすればうまく運営できるのか。

いえいえ、もっとコンパクトにすれば、例えば

どうすればすっきりと片付いていて、かつ機能的なお家にできるのだろうかとか。

職場も、規模によっては簡単にシステムを変えることは難しいと思いますが

まずはルールを見直してみることから始めてみるとか。

鳥の目、魚の目、虫の目。

こちらは昨日と打って変わっていいお天気です。

今日は一日大忙しです。

そろそろコーヒーを飲んで、モーニングページを書いて

昨日書き残した日記も書いて。

私の朝は、まず一日のシステムを作るところから始まります。

それでは、みなさんもよい休日を!

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システムと仕組みとルール

みなさん、こんばんは。

昨日は、大型書店に行ってきました。

どこか行きたい?と聞かれて、うーん、試験が近いから家にいたいんだけど

行くとしたら書店かな。ちょっと気分転換に。

みなさんは書店には一人で行きますか?

お友達と?ご家族で?パートナーと?

昨日は、たまたまかもしれませんが、ご夫婦で書店に来られている姿を

何組か目にしました。

いいですね。

といいつつ、うちも夫婦で書店に行きことも多いのですが、

学生時代はたいてい一人。

子どもが生まれてからは、相方は一人で自分の本を探して

私と子どもたちは、子どもの本を探していました。

夫婦で書店巡りをするようになったのは、実は割と最近のような気がします。

たぶん私がブログを書くようになって、書店でトレンドをチェックしたり

ブログで紹介する本を探しにいくようになり、書店に行く頻度が増えたから

かもしれません。

たいてい書店に着くと別行動になり、最後にどこどこのコーナーで

合流するようにしています。

特に探したい本がないときは、相方に付きまとってどんな本を探しているのか

見たり、普段自分が読まない分野の本を見てみたり。

一人でじっくり本を探すのもいいのですが、誰かと一緒に本を探すと

今まで出会ったことのない本に出会えたりして、面白いですね。

さて、今日は散歩をしながら、「システム」「仕組み」「ルール」の

関係性について気になり、立ち止まってチャッピー君に聞いてみました。

みなさんは、この3つの位置づけはわかりますか?

チャッピー君の答えが正しいかどうか、確かめていないので

気になる方はみなさん自身でお確かめください。

この問いについて、例えば「資本主義」についてあてはめて

あなたの考えを教えてくださいとチャッピー君に聞いてみました。

とても面白い回答がもらえました。

システム上に不備があるとしたら、いきなりシステムを変えるのではなく

まずそれぞれのフェースのどこに問題があるのかを探すらしいです。

まずはルールを見直したり、変更したり。

資本主義経済システムは、200年の間、様々なルールを変更しながら改良してきたと

いいます。

それでも課題が解決しないとしたら、次は仕組みを見直してみる。

システムを変更するというのは、最終手段で相当慎重に議論されなければならず

実質不可能に近いのでしょう。

勿論、私もこのシステム以上に適したシステムは今のところ考えられませんが、

チャッピー君の言う通り、もしこのシステムが不完全であるとするならば、

それを補完するためのルールや仕組みづくりを考える余地はあるかもしれませんね。

私にはできませんが、誰かがその答えを見つけてくれたらいいなと思います。

明日も休日ですね。

おっと、もうこんな時間。

今日は寝坊してしまったので、明日は早起きしないと。

まだ今日の日記を書いていませんでした。

明日の朝、まとめて書こうかな。

それでは、きょうはこのへんで。

おやすみなさい。

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今週の気になった記事

みなさん、おはようございます。

昨日、ついに対談が実現しました。

つかの間でしたが、大変貴重なお話が聞けました。

到底理解ができない難しい話ではありましたが、参考にさせてもらえればいいなと

思います。

ありがたいことに、不定期でまたこういう機会をいただけることになりました。

私の意識も変わってくるんじゃないかなと思います。

さて、今週の気になった記事(日経新聞)をピックアップしましょう。

2026.10.26(日)

1面 多重下請け

11面 スペースX

2026.10.27(月)

1面 ペロブスカイト

31面 暗黙知

2026.10.28(水)

27面 言葉の役割

2026.11.1(日)

1面 物価

以上

今、応用上技術者試験に向けて、焦って勉強をしていて

読書の方がなかなか進まず、申し訳ありません。

今月はイベントも盛りだくさんで、今月中に読み終えることができるだろうか

と心配しておりますが、何とか空き時間に読もうと思います。

何かのニュースで、一日が25時間になるのではないかと書かれていたように

思うのですが、welcomです。

一時間でも増えてほしい。

さあ、勉強に取り掛かるか。

それでは、みなさんもよい休日を!

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イノベーションとチームワーク(AIと共作)

みなさん、こんにちは。

昨日チャッピー君と、とあるやり取りをしたので、

その内容について、チャッピー君に記事用にまとめてもらいました。

もし、何かの参考になれば幸いです。

以下、チャッピー君 作

イノベーションは「優秀な人」から生まれるのか?

<人の特性と職場成果の関係を考える>

企業ではしばしば、「優秀な人材を集めれば成果が上がる」と考えられています。しかし、現実の職場を見ていると必ずしもそうではありません。

優秀な人ばかりのチームが停滞することもあれば、ごく普通に見えるメンバー構成から革新的なアイデアが生まれることもあります。

その違いはどこにあるのでしょうか。

私は、その答えの一つが「個人の能力」ではなく、「人の特性の組み合わせ」にあるのではないかと考えています。

人にはそれぞれ異なる強みがある

職場で働く人を観察すると、多様な特性が存在します。

例えば、

•新しいアイデアを次々に生み出す人

•計画を立てて着実に進める人

•品質を徹底的にチェックする人

•周囲を巻き込むのが得意な人

•人間関係の調整役になる人

などです。

どれか一つが優れているわけではありません。

むしろ、それぞれ異なる価値を持っています。

問題は、多くの組織が個人の評価には熱心でも、「特性の組み合わせ」にはあまり注目していないことです。

<高成果チームは何が違うのか>

スポーツチームを考えると分かりやすいでしょう。

サッカーで全員がストライカーだったらどうなるでしょうか。

攻撃力は高そうですが、守備や連携に問題が生じます。

反対に、全員が守備専門でも得点は生まれません。

職場も同じです。

イノベーションを起こすチームには、

•発想する人

•実行する人

•改善する人

•調整する人

が適切に存在しています。

つまり成果は個人能力の総和ではなく、チーム特性の構成によって決まる可能性があるのです。

ファクター分析で見えてくるもの

もし組織内のデータを収集できれば、興味深い分析が可能になります。

例えば、

個人特性

•発想力

•行動力

•協調性

•計画性

•専門性

•挑戦志向

•安定志向

成果指標

•プロジェクト成功率

•売上

•顧客満足度

•開発スピード

•新規提案件数

これらの関係を分析すれば、

「どの特性が成果に結びつきやすいのか」

だけでなく、

「どの特性同士の組み合わせがイノベーションを生みやすいのか」

が見えてくるかもしれません。

<イノベーションは摩擦から生まれる>

私たちはしばしば「気の合う人同士が最強のチーム」と考えます。

しかしイノベーションの視点では、少し異なる見方もできます。

革新的なアイデアは、

•現実派

•理想派

の議論から生まれることがあります。

また、

•慎重派

•挑戦派

の対立が新しい解決策を生むこともあります。

つまり、イノベーションに必要なのは「全員が同じ考え方」であることではなく、「異なる視点が健全にぶつかる環境」なのです。

<人材配置は科学になれるか>

もし人の特性と職場成果の関係が見えるようになったら、組織運営は大きく変わります。

従来は経験や勘で行われていたチーム編成を、

•発想型

•実行型

•分析型

•調整型

などの特性データを基に設計できるようになるかもしれません。

それは単なる人事管理ではありません。

組織全体の創造力を高めるための「イノベーション設計」です。

<おわりに>

これからの時代に求められるのは、「優秀な人材を見つけること」だけではないのかもしれません。

むしろ、

「異なる強みを持つ人々がどう組み合わさると最大の成果が生まれるのか」

を理解することが重要になります。

イノベーションは特別な天才が生み出すものではなく、多様な特性を持つ人々の相互作用から生まれる。

そんな視点で職場を見直してみると、これまで気づかなかった組織の可能性が見えてくるのではないでしょうか。

以上。

それでは、よい週末を!

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【再送】Social Innovatsion 総集編 vol.3

<第11回 にぎわい空間>

さて、今回のテーマは「広場」です。

ご紹介する本は

小野寺 康(著)『広場のデザイン』(彰国社, 2015年, ¥2,500+税)

です。

本書をご紹介する前に、なぜ「広場」というテーマを選んだのか、

まずはそのことに触れたいと思います。

以前ご紹介した『商店街の復権』(広井良典(編))(筑摩eブックス)

の中で、広井氏によると

「ヨーロッパにおいては、地方の中小都市においても「商店街」が

地域にしっかり根付いた形で存続し、活気あるにぎわいを示しており

子どもから高齢者まで、様々な世代がゆっくりとくつろいで

過ごせる「コミュニティい空間となっている」(『商店街の復権より抜粋)

とのことです。

これを読んだとき、頭に浮かんだのが「広場」という空間でした。

日本において、「広場」とはどんなイメージでしょうか?

何もない、空き地のような空間?子どもの遊び場?

ウィキペディアによると

「広場は、広く開けた場所。特に都市等において集会やリクリエーション

などの機能をもつよう設計された広く平らな場所」と書かれています。

そこで、『広場のデザイン』を開くと、ヨーロッパやアメリカのさまざまな

広場が紹介されてるのを目にして、描いているイメージとは全く異なることに

気が付くのです。

著者の小野寺康さんは、ご自身を「都市設計家」と呼んでおられます。

そして、本書は都市設計家による設計の実践書であると書かれています。

そして、「日本を含め世界中の魅力的なにぎわい空間を視覚的に

紹介しながら、賑わいを作るための要素がどんなところにあるのか、

どうすれば魅力的な空間が生まれ、都市に活力が生まれるのかを

考察したものだ」(p.4)

と書かれています。

地方都市だけでなく、日本全体において都市市街地の空洞化が問題となっています。

著者も、この問題をデザインによって解決できるのか、挑戦をされているようです。

ここで「広場」という概念に再び立ち返ってみると、偶然にも前回ご紹介した

黒川紀章氏の著書『ホモ・モーベンス』(中公新書)でも「広場」について

触れられています。

実は「広場」というヨーロッパの設計技術は、日本には普及しなかったとか。

これに相当するものが、日本では「道」だと、黒川紀章氏は述べておられました。

小野寺氏は、「参道」ととらえているようです。

私自身も、「城下町」とか「街道」は馴染みがあるので、決してにぎわいのある場所では

ありませんでしたが、なんとなくイメージが沸きます。

本書で取り上げられている、日本のにぎわい空間もやはり「道」が多いように思われます。

本書は、プロのデザイナー目線で様々な「にぎわい空間」を解説されているので、

「広場のデザイン」に興味のある方には、大変丁寧な実用書であると思います。

素人の私には、専門的な話になるとイメージが全く湧かなくて残念でした。

にぎわい空間とは、経済活動が活発化するだけでなく、地域の人たちの「誇り」を

デザインするという著書の言葉に、奥深さを感じました。

著者自身が手掛けたプロジェクトもいくつか紹介されていて、

例えば「門司港駅前広場」など、確かにヨーロッパのように庁舎があり駅があり、

それを囲むように広場がある、という美しい設計がされています。

私自身の関心は、この「にぎわい空間」が人々にどんな効果をもたらすのか、

人の流れが変わるのか、訪れる人が増えるのか、あるいはそこでの滞在時間が

長くなるのか、など具体的な数値で表せるといいなと思いました。

勿論本書は設計のプロの方なので、その指標はまた別の専門の方にお任せしなければ

なりませんが。

「広場」という概念が、まだまだ新しい概念だと思うので、この本が広く読まれ

広場でなくてもいいので、「くつろぎ空間」という概念が浸透するといいなと思います。

そして、「くつろぎ空間」の中で、商店街が根付いていくといいなという淡い期待を

持つ次第です。

<第12回 社会起業家の覚悟>

今回ご紹介するのは

高橋勅徳・木村隆之・石黒督朗(著)

『ソーシャル・イノベーションを理論化する』(文眞堂, 2018,¥3,000+税)

です。

まずは著者の方々のご紹介から

高橋 勅徳(たかはし みさのり)首都大学東京大学院経営研究科准教授

木村 隆之(きむら たかゆき)九州産業大学商学部経営・流通学科准教授

石黒 督朗(いしぐろ とくろう)東京経済大学経営学部専任講師

いづれも2018年現在

本書は「ソーシャル・イノベーション」の理論と

「社会起業家」に関する研究について書かれた書籍です。

私が初めて「社会起業家」という言葉を知ったのはこの本がきっかけでした。

小暮直久(著)『「20」円で世界をつなぐ仕事』(日本能率協会マネジメントセンター)

今から5年くらい前に買って読んだように記憶していますが、当時は聞きなれない

職業だなと思いました。

この本の表紙に「〝思い″と〝頭脳″で稼ぐ社会起業・実践ガイド」と書かれています。

アイデアで社会課題を解決する「社会起業家」。確かに英雄のような存在だなと思います。

今回『ソーシャル・イノベーションを理論化する』という本を読んで、実は

「社会起業家」という言葉が注目されるきっかけになったのは

「グラミンバンク」を考案し、ソーシャルビジネスという概念の提唱者である

ハンマド・ユヌス氏の功績によるものだと知りました。

「グラミン銀行」については、詳細を書くと長くなるので、興味のある方は

知れ部てみてください。

私自身は、大学院の時に授業で習いました。

今になって思うと、これが本当の「ブレイクスルー」の事例だったのだなと

わかりました。

本書を通じて、「ソーシャル・イノベーション」とは何か?

という疑問に対しては

例えば「何らかのアクターによってなされる資源の新結合によって生み出される

社会構造改革」である。(p.170)

あるいは「社会起業家」とは何か?

という問いに対しては

「既存の公共サービスでは解決しえない社会問題に対して、市場の持つ

ダイナミズムを利用することで解決を試みる主体として定義されてきた」(p.236)

というように、ここにきて初めて「ソーシャル・イノベーション」や

「社会起業家」について、その定義を学ぶことができました。

本書は著者の専門分野からわかるように、「経営学的アプローチ」

により理論化されています。

経営学がどのような学問なのか、皆目見当がつかないのですが、

本書の多くのページに、様々な事例が紹介されているので、

社会起業家たちがどんな経緯で課題解決に取り組むことになったのか、

その過程でどんな障害があったのか、などイメージが沸き理解を

助けてくれます。

本書のポイントとして、「社会起業家」というのは果たして英雄か

それとも、倫理的な問題をはらんでいる存在なのかという議論が

なされています。

「社会起業家」は米国・ヨーロッパ・日本それぞれで認識が

異なっていて、この問題の明確な答えを求めることは困難なようです。

社会起業家が、ソーシャル・イノベーションを起こす一方で

新たな課題を生むこともあるというのは、確かに紹介されている

事例からも納得します。

このような問題は、一筋縄ではいかないようですね。

かくして、もし「社会起業家」に興味のある方が本書を読んだ場合

どのような感想を持たれるのか、私もとても興味があります。

とにかく考えても仕方がないから、とりあえず動いてみる、のか

それとも、慎重に「社会起業家」の研究を勉強して

非難されないような社会起業家を目指すのか。

どちらにしても、本書は「ソーシャル・イノベーション」や

「社会起業家」について知るうえで大変参考になる本だと思います。

学術書であるがゆえに、この本1冊ではこの理論を理解することは

困難だと思いますが、豊富な事例がとても参考になると思います。

皆が英雄になりたくて「社会起業家」を志すわけではなくて、

誰もやらないなら自分がやらなければ、と奮起して行動に移す方が

多いのではないかと思います。

たとえ非難されようとも、それに耐えうる信念を持った人。

社会起業家の覚悟。

本書から、社会起業家たちの生の声が聞こえてきます。

よかったら、ご参考に。

<第13回 ソーシャルイノベーター空海>

さて、今回ご紹介するのは

松長有慶(著)『空海』(岩波新書, 2024,¥880+税)

著者の松長氏は高野山大学の名誉教授で、密教研究の第一人者でした。

2023年にお亡くなりになっております。

「空海」の本を探すにあたって、空海の生涯を綴った本や空海の残した言葉など

目にしましたが、本書は空海の「思想」や「思考」を中心に書かれた大変貴重な本でした。

空海といえば、超人的な才能の持ち主という、凡人には到底理解できないであろうと

思っていましたが、松長氏のわかりやすい文章と解説のおかげで、空海を全く知らない

私にも、すっとその世界観に引き込まれていきました。

読み進めるうちに、とても大きくて温かいものに包まれているような心地の良い気持ちになりました。それは、空海の宇宙的視座から見ると、ひとりの人間の苦悩など取るに足りない

もののような気がしたからかもしれません。

本書を読み終わり、改めて私は「空海」が真のソーシャル・イノベーターとよべるのではないかという確信を持ちました。

それをうまく表現できないので、私の代わりにAIにまとめてもらいました。

🧠 空海の革新性と社会的影響

  • 教育の普及:庶民にも学問を広めるために「綜芸種智院」を設立。これは日本初の庶民向けの教育機関とも言われ、知の民主化を推進した点でまさに社会革新。身分や出自に関係なく学びの場を開いた空海は、知のアクセスを広げることで社会構造に風穴を開けました。これは現代の「教育による社会変革」に通じる思想です。
  • 言語と文化の橋渡し:中国から密教だけでなく、言語・建築・芸術など多様な知識を持ち帰り、日本文化に融合させた。これは異文化知の統合による社会変革。
  • 土木・インフラへの貢献:満濃池の改修など、技術と信仰を融合させて地域社会の生活基盤を改善。宗教者でありながら、実務的な課題解決にも取り組んだ。          
  •   宗教間の対話と包摂:三教指帰・十住心論。儒・道・仏の三教を包摂的に捉え、対立ではなく融合を目指した空海の姿勢は、現代の多文化共生や宗教間対話の先駆けとも言えます。
  •   自然との共生:仏教的エコロジー
  • 自然の中に仏の教えを聞き取るという思想は、環境倫理やサステナビリティの視点と響き合います。

• 植物や小動物の苦痛を感じ取る感性を育てるべきだという提言は、まさに現代の環境思想そのもの。

• 宇宙的視野と個の尊重:瞑想と即身成仏思想

•  個人の内面と宇宙の真理をつなぐ思想は、現代のマインドフルネスや精神的ウェルビーイングにも通じます。

空海は千年以上前の思想家でありながら、現代の社会課題に対するヒントを与えてくれます。

教育・宗教・自然・国家——空海が見つめた世界は、今の私たちが直面する問いと驚くほど重なっています。

私たちが求めている「グランド・デザイン」を、空海は千年以上前から描いていたのかもしれません。

本書を通じて、ソーシャル・イノベーションには、広い視野のグランド・デザインと基盤となる思想が必要であることを学びました。

<第14回 知のコンバット>

「イノベーションという言葉は、主として技術的な変化に対して用いられることが

多いが、新しい仕組みへの脱皮という面では、社会的事象にもイノベーション

という概念が当てはまる。社会構造や社会秩序への革新である。

その基礎となるのは、社会の中に埋め込まれている人間的な関係性と

それまでの機能分担関係が個人や組織の境界(バウンダリー)を

超えて変化していく動態性である」(『共感が未来をつくる』p.1)

ますます拡大する貧富の格差、環境破壊。

「資本主義」が抱える様々な社会課題に対して、私たちは何ができるのでしょうか?

二宮尊徳、渋沢栄一、松下幸之助。

彼らは、「日本流資本主義」を実践した偉大なる人物だと思います。

それは、「徳」と「得」を両立させたということ。

今回ご紹介するのは

野中 郁次郎(編著)『共感が未来をつくる- ソーシャルイノベーションの実践知』

(千倉書房, 2022 ,¥2,700+税)

本書は、ソーシャル・イノベーションの「実践知」をテーマにして、

その具体的事例を紹介しています。

本書の言葉を借りるならば、それは「出会いの場」を創り出すことで、

様々な立場の人々が交流し、「知」が交じり合うプロセスです。

この動的なプロセスが「イノベーション」を育みます。

野中教授の動画(前回の記事に記載)を見てわかったことは、

人々が(時に産官学民が)真剣にぶつかり合って、暗黙知が交じり合う

その動的プロセスを通じてイノベーションが生まれるということ。

そして、本書を読んで改めてわかったことは、「ソーシャル・イノベーション」の

主役は「人」であり、課題もやはり「人」だということ。

これは最も難解な課題ではありませんか。

果たして、この問題に解はあるのか?

私はあると信じています。

もしかすると、それは先人たちが教えてくれたことではないかと。

「徳」と「得」を両立させることではないだろうかと。

<第15回 新しい都市論>

吉江 俊(著)『<迂回する経済>の都市論』

(学芸出版社, 2024,¥2,400+税)

です。

読み終わった感想は、率直に言って、「つかみどころがない」本だと

思いました。

私も大学院時代に、少し「都市計画」の授業を受講したことがありました。

都市計画というと、ハード面からのアプローチをイメージしていたのですが

この本は、哲学的で、ソフト面からアプローチした斬新な都市計画論だなと

感じました。とはいうものの、私も素人なのでよくわからないのですが。

なぜ、「つかみどころがない」と感じたのか?

それこそが、著者の狙い通りだったのです。

「迂回する経済」。まさに一筋縄ではいかない、都市計画論。

哲学的であり、経済的、社会学的、心理的、様々な分野からの

アプローチが幾重にも織りなされていて、そしてユニークなテーマの

フィールドワークの記録が紹介されていることもあって、

頭の中が混乱してしまいます。

本書では、「直進する経済」「迂回する経済」そして「パブリックライフ」

というキーワードが頻繁に使われています。

明確な答えが与えられることもなく、著者の問いかけに対し

モヤモヤとした感情を置き去りにして、本書は終わりを迎えます。

どんなに素晴らしい都市計画を築いたとしても、結局は「ひと」が

「場」を作り、そこに「意味」が生まれるのだと。

本書に出会う前は、都市計画は防災・防犯・快適な暮らしを実現する

システム作りだと思っていましたが、実はそれだけではありませんでした。

また、経済的利益を優先する都市開発をどう思うかという問いかけも

新鮮でした。

改めて、「都市計画」とは何かということを考え直す必要があることに

気づかされた、非常に考えさせられる本でした。

<第16回 誤解だらけの少子化問題>

今回ご紹介するのは

天野馨南子(著)『まちがいだらけの少子化対策』

(一般社団法人 金融財政事情研究会, 2024,¥2000+税)

「少子化問題」は、思った以上にセンシティブな問題だなと痛感しています。

今回は、あまり深く掘り下げることはせず、ゆっくりいろいろな角度から

この問題について情報を集めていこうと思います。

本書は、これまでの「少子化対策」がいかに誤解だらけだったのか、

そして何より私たち中高年世代にアンコンシャス・バイアスが蔓延しているのか

目が覚めるような、ちょっとショッキングでもある本でした。

数々のデータに基づいて、少子化の構造が次々と明らかにされていきます。

そうか、指標の見方がそもそも間違っていたのか。

それが根本的な問題だったのか。

テンポよく読み進めることができて、もやもやしたものがすっきり晴れていくのを

感じます。

そうか、私たちの頃と今の若い世代の子たちとは価値観もずいぶん変わってしまったんだな。

ただ、昨日の投稿でも触れましたが、ひねくれものの私としては、少しデータに

過信することに抵抗を感じてしまいます。

もっと若者たちの、独身女性の生の声が聴いてみたい。

私のYoutubeでは、なぜか最近独身女性の時に独身男性の動画が頻繁に

流れてきます。

なんでだろう?と思っていたのですが、まさか、まさかこのための伏線

だったのだろうか?

確かにかつての私も、海外で働くことを夢見ていた時期があります。

でも、うちの相方を選んだ以上はその夢はあきらめなければならなかった。

ましてや、子どもを授かったからにはダメ押しでした。

それでも、今日本でやりたいことが見つかった。

下の子も、もうすぐ手が離れる。

子どもを育ててよかったと思うことの一つに、人を育てることへの関心が

出てきたということ。

もしかしたら、子育ての経験はいつか役に立つことができるかもしれません。

そして、そして、これは私の偏った考えではありますが、昨今の若者の事件が

起きるたびに思うのです。

子育て環境が、一段と厳しくなったと。

幼いころからずっとそばにいても、それでも子どものことは心配になります。

子どもは、ある程度しっかり社会常識を身に着けるまで、親の保護や見守りが

必要だと思います。

なぜ私が在宅ワークにこだわるのか、それは子どものそばにいてやりたいから。

私が生まれ育った環境は、兄弟以外家族全員が働いていました。

でも半分自営業だったので、大人が家にいる環境ののかで一人で遊んでいました。

だから、今もそれが私の理想です。

女性が、子どものそばで働ける環境をもっと作っていただけたらいいなと、

私はそう願っています。

<第17回 少子化(2)心の声>

さて、今回ご紹介するのは、再び「少子化」問題にフォーカスした

この本

海老原 嗣生(えびはら つぐお)著『少子化 女“性”たちの言葉なき主張』

(プレジデント社, 2024,¥1591+税)

少子化問題がクローズアップされたときに、私は違和感を感じました。

あれ?第2次ベビーブームがあったのに、第3次ベビーブームってなんで

起きなかったんだろう?

そうですよね、第2次ベビーブーム世代は、もう結婚出産を迎える時期を

過ぎているので、人口が増えるはずだったのに、そうはならなかった。

なぜだろう?

そんな疑問に対して、本書は明確にその根拠を示しています。

結論から言いますと、この問題は未婚の方々だけでなく社会の意識を

変えなければいけないということだと思います。

著者曰く、私たちの結婚観が「昭和」の価値観から変わっていないということ。

男性は女性よりも、社会的地位が高くなければならないという

時代遅れの価値観を。

確かに、第2次ベビーブーム世代あたりから、女性が4年制大学に進学する

割合は増え始めていたように思います。

それ以降、女性の大学進学率は上昇し、就職も一般職から総合職の門戸も広がった

様ですね。

本書を読みながら、私が就職したころとはずいぶん違って男女格差が

解消されていったのだなと思いました。

なので、私の価値観もかなり古いものだとわかりました。

あ、大事なことを思い出しました。

著者のプロフィールに触れなければいけません。

海老原氏は、リクルート人材センター(現リクルートキャリア)に入社。

リクルートワークス研究所にて、雑誌Works編集長を務められる。

現在はHRコンサルティング会社ニッチモ、HRmics編集長。

大変失礼しました。以前投稿した記事で、海老原氏のことを女性だと

勘違いしておりました。

女性目線で書かれた本だなと思ったので、てっきり女性だと勘違いしておりました。

男性が、女性の立場をこのように代弁していただけるというのは、非常に貴重な

本だと思います。

海老原さんの経歴からもわかるように、仕事をする女性をよく知る方が

未婚女性のうち働く女性が結婚を選ばない理由について、説得力のある

仮説を立てています。

私は、これまた勘違いをしておりましたが、なぜ未婚の問題について

女性の労働についてフォーカスされるのか、その理由がやっとわかりました。

そうですよね、家事手伝いという方はおそらくほとんど少なくて、

未婚女性の多くが働いていらっしゃるということですよね。

女性が経済的に自立して、男性を頼らなくても一人で生活できるようになったと

いうことですね。

私も、以前独身女性の方が投稿される動画がお勧めで何度か上がってきましたが

確かにバリバリ仕事をされていて、生活にもゆとりがある方が多いなという

印象でした。

自由でいいと言われると少し羨ましくもなりますが、

口を揃えて、万が一の時、老後が心配とおっしゃられていました。

なぜ彼女たちは、「独身○○歳」と自分をさらけ出すのだろう?

自虐なのか、それとも誇りなのか。

いづれにしても、その強さに感服いたします。

もし自分が同じ立場だったら、どうなんだろう?

親や親せき、友達から結婚をせかされて、きっと耳を

ふさぎたくなるだろうなと思います。

焦りだってあるだろうし、諦めもあるかもしれない。

もし、公共機関で結婚の相談ができるなら、例えばハローワークみたいに

ちょっと行ってみようかなと思うかもしれない。

今はアプリもあるみたいだけど、やっぱり人を介して相談したいと

思うかな。

焦らせず、でも、いつでも気軽に相談できる場を社会がもっと提供すべきでは

ないだろうか?

もっと、彼女たちの心の声に耳を傾けるべきなのではないだろうか。

今回は、女性の側からアプローチした「少子化問題」でしたが

未婚率が上昇しているのは男性も同じ。

同様に男性側にも、相談できる場を設けてほしいと、これは

親の立場からも切に願います。

働いて、結婚して、子育てもされている女性の方もたくさんいらっしゃいます。

両立は不可能ではない。

必要なのは社会も価値観を見直すことだということのようです。

男性が上とか女性が上とか関係なく、お互いに支え合って

家庭を築いていけるように、温かく見守りたいですね。

少子化の問題は、まだまだ根が深いようですが、

とりあえずいったんこれで終わりたいと思います。

人の心に踏み込むというのは、やっぱりできないですよね。

社会が変わらないと、人の心は変わらないと思います。

変わるのはまず、私たちからではないでしょうか。

【第18回 どうなる?空き家問題】

さて、それでは今年第一号の本紹介をしたいと思います。

「空き家問題」について書かれた本です。

米山 秀隆(編著)小林 正典・室田昌子・小柳春一郎・倉橋透・周藤利一(著)

『世界の空き家対策』(学芸出版社, 2020年, ¥2000+税)

プロフィールは割愛させていただきます。

本書は、日本の空き家事情に触れた後、海外(アメリカ・ドイツ・フランス・

イギリス・韓国)

の空き家問題への対策について詳細に調べた情報が書かれています。

空き家と一口に言っても、所有者が把握できるもの、できないもの、

空き家になってからの期間が浅いもの、古いもの、保存状況の程度など

多様です。

これはなかなかの難問ですね。

国ごとに事情は異なるので、何を参考にしていいのかは明瞭では

ありませんが、人口減少と移民の流入の増加という傾向は

共通する課題のように思われます。

また、空き家問題は近隣住民にとって、家事や倒壊のリスク、

犯罪の温床になりかねないという脅威など、深刻な問題でもあります。

海外のように、政府や地方自治体が法整備を行い、どこまで介入できるのか、

また民間が組織を形成して、この問題に突破口を開けられるのか。

本書を手に取られた方は、どんな読書の方なのだろう?

社会課題に関心がある方か、あるいは人口減少地域にお住まいの方で

現に空き家問題に直面している方でしょうか?

それとも公共団体にお勤めで、こういった問題に取り組んでいらっしゃる

方でしょうか?

私は全くの素人なので、好き勝手なことしか書けませんが、

空き家問題を考えるうえで、やはり都市計画との関連が気になるところです。

「スマートシティ」「コンパクトシティ」など、新しい取り組みが

実験されているように、「箱作り」につていも考えてみたほうが

よいのかなという感想を持ちました。

空き家になる根本的原因は何か?

魅力的な、市場価値の高い街づくりを目指していくというのも、

一つの解決策なのではないでしょうか。

また、利便性の問題などはテクノロジーで解決できる未来が

近くに来ている気がします。

また本書P.70ページの「1ポンド住宅」という取り組みは、非常に関心を

持ちました。

余生は少々不便でも、自然が豊かで食べ物がおいしいところなら、セカンドハウスを

持ちたいですね。手の届くような金額であれば。

一般市民が本を読んで意見を述べたところで、何も変わりませんが、

ただ、このまま何も手段を投じなければ、空き家問題は社会不安を引き起こす

火種になることは間違いないと思われます。

韓国のように、スピード感ある政策決定を望みたいところです。

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【再送】Social Innovation 総集編 Vol.2

【第6回 再生医療】

今日は早めにお昼ご飯の準備をしています。

ハンバーグを焼きながら、突然浮かんだ言葉。

再生医療 そして 自己再生

この記事は、私が時々ぱっと思い浮かんだアイデアのメモ書き

のようなものです。

わすれないうちに書き留めておきます。

突然浮かんできたわけではないのです。

ずっとずっと頭の片隅にあったのですが、

「市場の失敗」は市場で自己修復できないのだろうか?と

私にご先祖様の血が流れているという証なのか、

このブログでも書きましたが、医師の中には社会を人体のように

思える人もいるという言葉の影響からか、

社会が人体で例えられるなら、やはり医療行為がヒントになるのではないかと

そう感じるのです。

具体的にはまだわかりませんが、

幹細胞って言うのですか?なにか修復してくれるような細胞を増やせばよいのでしょうか?

その「細胞」とは、社会で例えるなら、「社会起業家」ではないのだろうか?と

まあ、社会起業家のこともまだよくわからないのですが、とにかく社会課題を

解決しようと働きかけている方々や団体がその役割を担うのではないかと

そんな気がしています。

ただ、ここで気になるのが、その活動が市場の働きを損ねるものではいけないように

思います。

そのことは、これまでブログで読んできた本からもわかります。

今さらですが、ちょっと「医学」との関係が気になりました。

再生医療のことが、気になりはじめました。

こういう記事を書こうと思ったのも、『未来の思想』を読んだ反動だと

思います。

こっちの可能性だって、まだ残っているよと、そう言いたかったのかもしれません。

【第7回 国づくり】

今回ご紹介するのは

田中角榮(著)『日本列島改造論【復刻版】』

(日刊工業新聞社, 2023年, ¥1,980)

この本をただの「歴史書」と位置付けることなかれ。

確かに、この本が書かれた時と今とでは状況が異なります。

経済成長率は伸び、人口がどんどん増加していたころと、

今のように経済はまだ停滞状況から抜け出したとはいえず

人口減少の深刻な問題を抱えている現在とでは。

しかし、本書から学ぶべきことは実に多く、その意義は大きいと

思います。

以前にも触れた通り、田中角榮氏の人物像を深く探るよりは、

先入観をできるだけ持たず、本書に書かれている声に耳を

傾ける方がよいのかなと思いましたが、それでも

田中氏の経歴等最低限必要な情報を書き出す方が、

本書の理解に役立つだろうと思いますので、簡単に書いておきます。

田中 角榮

大正 7.5.4 新潟県刈羽群西山町に生まれる

昭和 11.3.24 中央工学校土木課 卒業

   18.12.1 田中土建工業株式会社 創設(25歳)

   22.4.25  第23回衆議院総選挙で初当選 (28歳)

   25.4.26 1級建築士資格取得

   47.7.6 第64代内閣総理大臣就任 (54歳)

   47.6 『日本列島改造論』執筆

<衆議院 勤続44年(当選17回)/  議員立法 117本>

本書を読みながら、何度となくうなりました。

う~ん、なるほど。と。

政治や公共政策の授業は、少しは受けましたが、ほとんど知識がないので

田中氏の打ち出した法案や政策提言についてまったく判断はできませんが、

とにかくアイデアマンであり、勉強家であり、そして常人離れした先見の明の

持ち主であるように思いました。

リニアモーターカーにインターネット。

大正生まれの方が、そんなドラえもんの秘密道具を思いつくような発想が

できるなんて。まるで未来から来られたのではないかと、疑うほどです。

そして、日本列島をまさに人体のようにとらえて、その問題点を指摘し

処方箋を打ち出すのです。

非常にダイナミックで、マクロ的で、そして数字も細かい。

終盤になると、読んでいる自分が、なんだか巨大なロボットに乗り込んで

操縦してもらっているような気分になります。

そう、まさしく「国づくり」を上から眺めているような気分でした。

驚くことに、田中角榮氏の提言は、いくつも実現していますね。

瀬戸大橋も、リニアモーターカーもようやく実走可能になりましたし、

北陸新幹線、北海道、九州、そして最近では北陸新幹線も。

今私たちは、その恩恵を受けているのだなと、改めて

敬意と感謝の言葉を送りたいです。

田中角榮氏は、「都市の過密化」と「地方の過疎化」を同時に

解消することを目的として、本書でその問題点と処方箋、

そしてそれを実行に移すための行動計画を記しています。

実にスケールの大きい話ではありますが、

都市の工場を地方に分散させる(工業再配置)と

交通・情報通信のネットワークの形成などを通じて

都市から地方に人や資本を逆流させるといったものです。

これは、地方に公害を分散させるものではなく、

公害の少ない工場を移転させようと考えていたようです。

交通インフラに関しては、重量税やガソリン税の立法を成立させたようですね。

海外の事例も参考にされていたようですが、今では当たり前でも

当時は反対も多く大変だったのではないでしょうか。

これらの非常にパワフルで情熱的な政策の数々を打ち出せたのも、

田中氏の若さと政治家としての長期の在籍期間も手伝っていたのでしょうか。

本書では経済面だけでなく、真の豊かさについても書かれています。

なるほど、職と住は近い方がいいですよね。

職住一体は、理想ですね。

地方に工場や産業が増えれば、都会に出なくてもよくなる。

都会に近い文化環境、買い物、エンターテイメント施設が地方にもそろえば

若者も地方にとどまるかもしれない。大学もしかり。

「都市」と「地方」は相容れないもの、対照的なものだけではなく

実は表裏一体なのかもしれませんね。

そして、時代は令和になりました。

インターネットは普及し、買い物も仕事のスタイルも随分変わりましたね。

「二拠点生活」という言葉も珍しくなくなりました。

田中角榮氏が思い描いていた未来とは、少し異なるかもしれませんが、

これから「都市」と「地方」のいいとこどりをする人達が増えていくのではないかと

期待しています。

テクノロジーの進化が、人々の生活に与える影響は計り知れないので。

あとは私見ですが、地方の工業化に関しては、移転以外に地場産業を育てる

こともいいのではないかと思います。

このブログでも以前紹介しましたが、地方の伝統産業から発展した

新しい技術や産業の育成は、これからも期待が持てると思います。

地方大学からのベンチャー企業の育成、そして地方大学や高専と

地元地域の企業さんとの共同研究、共同開発も期待できると思います。

本書は国家レベルのお話でしたので、民間人の私としては

実感が沸かないのですが、都会と地方を行き来する生活には憧れます。

本書を読んだことで、少しは視点が変わったんじゃないかなという気がします。

うちの子も、田中角榮氏には興味津々。何度もこの本を触っていました。

稀有のリーダーですよね。

少子化という未だ経験したことのない社会変化に、一体どんな問題解決が

あるのだろうか?

【第8回 生産者と都市をつなぐ】

今回ご紹介するのは

高橋 博之『都市と地方をかきまぜる―「食べる通信の」奇跡』

(光文社新書, 2019年, ¥740+税)

です。

前回、田中角榮氏の著書『日本列島改造計画』をご紹介しましたが、

引き続きテーマは「都市と地方」の課題。

田中角榮氏も、高橋博之氏も、位は違えどお二人とも政治家経験されていらっしゃいます。

そして、地方から都市へと移住された経験があり、都市と地方の問題をよくご存じだったということも共通点といえるでしょう。

お二人とも都市も地方も、行き詰っていると、そう感じておられました。

一方で、田中氏が主にインフラや都市開発に着目したのに対し、高橋氏は人に着目しています。

ここで、少し高橋氏のプロフィールに触れておきましょう。

高橋 博之

「東北食べる通信」編集長。

一般社団法人「日本食べる通信リーグ」代表理事。

2006年 岩手県議会議長補欠選挙に無所属で立候補し、初当選。

20111年 岩手県知事選に出馬するも、落選

2013年 特定非営利活動法人「東北開墾」を立ち上げ

    食べ物付き情報誌「東北食べる通信」編集長に就任

本書を読んで、いきなり「ガツン」ときた、というのが第一印象でした。

震災後から少し時間が経って、日常生活を取り戻した人たちの声。

インタビューに答えた漁師さんは、海を憎んでいないという。

日頃海から恵みを受けているのだからと。

津波のあとの漁場は豊かになるという。

なんという強さだろうと、そして海で漁をするということは

常に危険と隣り合わせだということを改めて感じます。

一方で、震災当時都市からたくさんのボランティアが

訪れた際には、実は都市に住む人々も何かに欠乏していたのだと

いうことを知ります。

『日本列島改造計画』から実に46年という歳月を経て、

都市と地方の問題はさらに深刻になり、心への影響も

深刻になっているのだと。

そんな中、著者が起こした小さな「革命」とは何か?。

読みながら、自分はどうだったのだろう?と

振り返ると、心が痛くなりました。

確かに毎日電車に揺られて、オフィスに向かい

だんだん食生活も乱れてくる。

やがて家には睡眠をとりに帰るだけのような、すさんだ生活を

送るようになっていました。

転機が訪れたのはやはり結婚して子どもが生まれたからだと

思います。

本書では語られませんでしたが、都市にいても「生」と向き合っていると思います。

子どもは「生」の塊です。

ペットだって、草木だって必死で生きていて、それに感動しているんだと思います。

きっと自然から離れて暮らす中で、自然への懐かしさから無意識に

「生」と触れ合いたいと思うのかもしれませんね。

それでも、到底十分とはいえないのかもしれませんね。

著者の取組みが評価されて、「グッドデザイン金賞受賞」

「日本サービス地方創生大臣賞受賞」と数々の賞を受賞されたようです。

本書がたくさんの方に読まれることによって、この活動がまずます

広がっていけばよいなと思いました。

ここからは、本書から離れて私見を少し書かせていただこうと思います。

本書を読んで、いくつか疑問が湧いてきたので、書いてよいものか迷ったのですが

せっかく素晴らしい問題定義を出していただいたのですから、もう少し違う角度で

問題を照らしてみたらどうかと思った次第です。

まず一つは、「流通」の問題。

去年だったか、民放で「ファーストペンギン」というドラマを拝見しました。

漁協の話が出てきたのですが、漁協と農協。

小学校の社会で習った以来、人生でほとんどかかわることがなかったのですが、

イメージとしては、農家や漁師を守るための組合だとそう認識しています。

それでも、後継者問題が深刻になり、これらの組合がうまく機能しなくなって

いるのだろうか?と。

個人と農家が直接つながるという取り組みは、果たしてそれまでの

流通システムにどんな影響を与えるのだろうか?と。

もう一つ、思い浮かぶのは「道の駅」

時々テレビで流れてくるのですが、道の駅の大盛況の風景。

わざわざ車で長時間かけて訪れて、さらに長蛇の列を作って

オープンを待ちわびる風景。

私たち消費者も、農家の新鮮で美味しい野菜や果物を欲しているのだと

わかります。

本書を読んで感じたのは、これまで「生産者」と「消費者」の間には

確かに壁があったのだろうと。

それは、流通制度に原因はなかったのだろうかと。

時代が変わり、生産者も消費者も人口が減りつつある中、

柔軟な改革が必要なのかもしれませんね。

そして一次産業の問題は、もはや国を挙げて

取り組まなければならない深刻な課題だと思います。

そこに、私たち消費者がどう関わっていけばよいのか、

本書はとても大きなヒントを与えてくれました。

一方で、別の角度から「農業」の魅力に迫ってみたいなという

思いがあります。

決して新しい話ではありませんが、「日本の農業」の

技術力は世界でもトップクラスだと言われています。

日本の地形は、本来農業には適していなかったと聞きます。

先人たちの並々ならぬ苦労と努力と知恵で、これほどまでに

美味しい農産物が作れるようになったのだと。

「農業」の可能性について、別の角度で本を紹介したいと思います。

ということで、次々回は「商店街」を予定していたのですが、

すみません、予定を変更して「食と農」をテーマにした本を

ご紹介したいと思います。

【第9回 「商店街」とは何か?】

真夜中に目が覚めて、一気に本を読み終えました。

後半は手が止まりませんでした。

いい意味で、「裏切られた」気がします。

「商店街」について書かれた本は、何冊もあったと思いますが、

その中でなぜこの本に惹かれたのか?

今はその時のことを思い出せません。

でも、間違いなく「商店街」のことをはじめて知る本として

この本を選んだことは正解だったと思います。

それでも、ここまでの事実を知る覚悟はありませんでした。

心の準備は整っていませんでした。

今回ご紹介する本は

新 雅史(著)

『商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道』

(光文社, 2012, ¥814)

まずは著者のプロフィールを

新 雅史 (あらた まさふみ)氏

学習院大学 非常勤講師(2012現在)

東京大学人文社会学系研究科博士課程単位取得退学

社会学者の方のようです。

本書は、ビジネス書でもなく、街づくりという視点で書かれたものではありません。

サブタイトルのとおり、社会観念、政治経済的側面、国際関係など非常に

幅広い視点で、包括的に書かれた、私から見ると「論文・論稿」ではないかと思います。

ところで、みなさんは「商店街」ときくとどんなイメージが浮かびますか?

ノストラジックなイメージでしょうか?活気にあふれるイメージ?

はたまたシャッター街のような寂しいイメージでしょうか?

私もそういえば、少し前に空堀商店街を案内してもらったのですが、

歴史のある風格のある商店街だったなという記憶があります。

老舗のお店ばかりではなく、最近は若い方がお店を出展されているようで、

おっしゃれなお店もありました。

いづれにしても、商店街を歩くと、そこはまるで異空間のような気がしますよね。

アーケードがあって、両脇にずらりとお店が並ぶ。

まさに表面的なイメージは思い浮かぶのですが、本書を読んで随分と印象が変わりました。

まず、商店街の歴史は思ったよりも浅いということ。

そして、商店街が激しい生存競争を切り抜けてきたという歴史。

政治と密接な関係があったという意外な事実。

安易になんとなく「商店街」に興味があるなあ、では済まされない敷居の高さを

感じました。

百貨店、大型スーパー、はたまたコンビニとの関係。

それはまさに生態系の如く複雑に絡み合う問題が内在していました。

奇しくも、昨日「ルービックキューブ」の話題に触れましたが、

まさに一面だけを揃えるだけでは他面が損をするというように、

すべての面を揃えるようなバランスの取れた関係が望ましいということ。

著者は、容赦ないほどに鋭く指摘をしていきます。

随分とスケールが大きな話になり、これは「商店街」のテーマだったよね、と

躊躇することもありますが、見事につながっていきます。

「商店街」を軸に置くと、社会の構造を見る目が変わってきます。

それはまさに生態系のバランスを崩してはいけないような、重要な役割を担ているように

思えてくるのです。

著者はあとがきで、自分の生い立ちについても触れています。

著者の商店街への、厳しい指摘がある中で、どこか愛情を感じるゆえんはここにあるのか

と納得します。

私個人としては、この本をスタートに、もう少し商店街の中身と可能性について

調べてみたいという気持ちになりました。

私が「商店街」に関心を持つ一つの理由が、大型スーパーの閉店による

買い物難民の問題があります。

車を運転しない買い物弱者にとって、死活問題です。

もう一つは、若者にとっての就労の選択の一つとしての可能性を感じます。

若い方々にとって、「商店街」というノストラジックな雰囲気は、むしろ新鮮では

ないでしょうか?

若者に限らず、様々な理由で就労が困難な人々を吸収できる可能性にも期待しています。

いやいや、本書を読むとそんな期待は甘いのかな?

本書は、「商店街」に興味をお持ちでない方も、日本のあまり知られていない歴史というか

流通業界、小売業界の裏側を知る、かなり読み応えのある本です。

本書の後半は、夢中で読んでいました。

これから買い物をするとき、ちょっと見方が変わりますね。

さて、次回は『科学革命の構造』を読みたいと思います。

多分かなり時間がかかると思います。

気長にお待ちいただければと思います。

そのあとは、いよいよ60年代から70年代に出版された古書を読みたいと思います。

様々な分野でご活躍された方々ですが、私はある意味「思想家」ではないかと

思っています。

その当時、敗戦後から高度成長を遂げた日本の奇跡の背景に、すぐれた

思想があったのではないかと期待しています。

【第10回 歩いて楽しめるまち】

今回ご紹介するのは

広井良典(編)『商店街の復権-歩いて楽しめるコミュニティ空間』

(筑摩新書, 2024, ¥1,320)

「商店街」についての書籍をご紹介するのは、2作目となりますが、

みなさんもきっと疑問を抱かれていると思う問いについて整理してみたいと思います。

なぜ、商店街は活気を失ってしまったのでしょうか?

本書にその答えを探すと、以下のような結論がまとめられています。

「地域の人口減少とそれに伴う顧客の減少、店主の高齢化と後継者不足

公共交通から自動車への生活スタイルの変化、大型ショッピングセンターの

郊外進出、中心市街地の空洞化とそれに伴うドーナツ化現象、空き店舗の

増加による衰退の悪循環など、様々な原因が挙げられている」

(第7章 「シャッター通りと耕作放棄地」 加藤 猛(著))

なるほど、そういわれると確かに思い当たることがありますよね。

それでは、商店街が再び活気を取り戻すためには、どうすればよいのか?

時代の流れには逆らえないのでしょうか?

このように、要因が多数で複雑に絡み合っているということもあって、

本章は色々な分野、専門の方が多方面から色々な切り口で、この問題の

解決に取り組んでいるお話が書かれています。

商店街に少し興味があるという方だけでなく、社会学を専攻されている

学生の方にとっても学術誌の一冊として選ばれてもいいのかなと思うほど、

専門的な内容も含まれています。

まずは、本書の著者の方々のご紹介から簡単にしたいと思います。

広井良典(編者/はじめに・第1章) 京都大学人と社会の未来研究院教授

遠藤 浩規(第2章)経済産業省近畿経済産業局総務部総務課長補佐

千葉啓介 (第3章)株式会社スピーク(東京R不動産)勤務

今井隆太(第4章)日本商工会議所事務局

神崎浩子(第5章)商店街創生センター職員

前田志津江(第5章)京都府商工労働観光部労働政策室企画参事

宇都宮浄人(第6章)関西大学経済学部教授

加藤 猛(第7章)京都大学オープンイノベーション機構日立京大ラボ特定准教授

小池 哲司(第8章)株式会社ダイナックス都市環境研究所主任研究員

ご覧いただいた通り、様々な分野の方々が「商店街」について研究されたり、

支援されたりしています。

著者がそれぞれ色々な提案をされていますが、総じていえることは

従来の「商店街」は、一般的に個人商店が集まったどちらかというとうちに閉じた

集合体であったと認められるのですが、本書を通じて、「開かれた商店街」が望まれる

ことがわかります。

外部からの意見を取り入れたり、無印良品の例やリノベーションの話など、

外部からの積極的な支援も必要なようです。

本書には、その他にも商店街を元気にする取り組みが、アイデア豊富に紹介されています。

商店街の方にも是非お勧めしたい本ですし、私たち消費者も買い物の意味を

問い直す機会になる一冊ではないかと思います。

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