すみません、抜けがありました。順番は『世界一やさしい問題解決』の次です。
今回ご紹介するのは
大嶋祥誉 (著)『マッキンゼー流入社1年目のロジカルシンキングの教科書』
(SB Creative, 2014, ¥1,300)
学生だったころ、レポートや論文を書く上で一番苦労したのが問題提起でした。ここが勝負どころというか、問題提起さえ決まれば仮説や証明はなんとかなるだろうと自分では思いこんでいました。データとにらめっこしたり、本やジャーナルを読み漁ったり、時々格安のジムに通って汗を流しながら常に思考は止めず、アイデアの神様が降りてくるのをじっと待つ。こういうスタンスは今思えばなんと無謀だったことかと反省しています。
それはともかく、自分の主張が正しいかどうかを外側に答えを求める前に、そもそも自分が正しく問題をとらえているのかどうか内側から疑ってみることが必要だと、今はわかります。思考法を学んでいるおかげです。
それでは、著者のプロフィールをご紹介します。
大嶋祥誉氏
現在センジュヒューマンデザインワークス代表取締役
上智大学外国語学部卒業後、米国デューク大学MBA取得。米国シカゴ大学大学院人文科学学科修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。以下省略
以前にブログでご紹介した渡辺健介(著)『世界一やさしい問題解決の授業』で、ロジカルシンキングのだいたいのイメージがつかめたのではないでしょうか。
今回は、より具体的に理論の基礎と使い方について勉強できる本だと思います。
著者いわくマッキンゼー流の「本物の論理思考」とは
「クリティカルに考え(深い洞察による自分の考えを持ち)、ロジカルに展開する(わかりやすく伝える)」(本書P.19)こと」だそうです。この意味について、本の中で具体例を挙げながら詳しく説明されています。マッキンゼー流ロジカルシンキングとは、実はクリエイティブで柔軟な思考であることが、本書を読んでよくわかりました。
本書のお勧めのポイントは
- ポイントが明確(太字で書いてある)で、わかりやすい。
→ノートにポイントを書き出して整理すると、あとで読み返したときさらに理解しやすくなる
- 初学者にとって最良の教科書だと思います。(内容は決して易しくありませんが、難しい専門用語を非常にわかりやすく、イメージしやすく書かれています。)
- 読めば読むほどによくわかる
→私の場合一度読んだだけでは理解が不十分でした。一回目は、ざっとどんなことが書かれているのか内容をつかんで、2回目3回目と細かく読んでいくと大変よく分かるようになると思います。
ロジカルシンキングについて私のように初歩から勉強してみたい方、もしくは勉強しなおしてみたい方、よかったら参考にしてみて下さい。
更にわかりやすい本をお求めの方に、漫画でわかる本も下記にご紹介いたします。
ロジカルシンキングが、どんなふうに役に立つのか、より具体的なイメージを持つことができると思います。マンガだけでなく文章でも詳しく説明されています。こちらもお勧めです。
それでは、次回は論理的思考に便利なツール(ノート)について書かれた本をご紹介したいと思います。私が友人知人に紹介した本の中で、一番喜ばれたベストセラーの本です。
お楽しみに。
【おすすめの本】
赤羽雄二(著)星井博文(シナリオ制作)大舞キリコ(作画)
『マンガでわかる!マッキンゼー式ロジカルシンキング』(宝島社, 2020年, ¥1,200)