みなさん、こんばんは。
今日も一日お疲れさまでした。
デザイン・ファームIDEOのトム・ケリー氏は、著書『イノベーションの達人』
の中で、このように話しています。
もし私が一つだけキャラクターを選べるとしたら、間違いなく「人類学者」を選ぶ。
私はこの点に関しては改宗者のごとき熱意をもっている(p.24)
ご存知の通り、IDEOが成し遂げたイノベーションにおいて、「人類学者」の役割は
とても大きいものだったようです。
私は全くの素人に過ぎませんが、イノベーションにおいて、「ファシリテーター」の
役割もまた重要ではないかと、本書を読んでそう思いました。
今回ご紹介するのはほ
安斎勇樹・塩瀬 隆之(著)
『問いのデザイン ―創造的対話のファシリテーション』
(学芸出版社, 2021年,¥2,700+税)
問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション[本/雑誌] / 安斎勇樹/著 塩瀬隆之/著 価格:2,970円(税込、送料別) (2023/8/21時点) 楽天で購入 |
といいつつも、この本を読むのに相当頭を抱えました。実に難しい。
本書は「日本の人事部HRアワード2021書籍部門 最優秀賞!」「読者が選ぶ
ビジネスグランプリ2021 総合7位」と、高い評価を得て、たくさんの読者に読まれた
本です。ですが私にはとても難しく感じました。
その理由の一つとして、私がまずワークショップに参加した経験がなく、イメージするのが
難しかったことだと思います。
そこで、書かれていることを理解するのは諦めて、「ファシリテーター」という役割が、
いかに重要であるかという点に焦点を絞って読んでみようと思いました。
理想としては、自分が弁理士になる夢を果たして、顧問先の開発会議で「ファシリテーター」を勤めることができたら・・・。そんな妄想は、儚くも砕け散りました。
本書には、「ワークショップ」や「ファシリテーション」の技術について紹介されていますが、これはプロ中のプロの仕事ではないかと思いました。
プロであっても難しいと感じるそうですから。
私たちは、まず「ファシリテーター」の仕事について、知るということから始めれば
よいと思いました。
では、「ファシリテーター」がイノベーションにどのように関係しているのか?
例えば製品開発のイノベーションを阻害する要因の一つとして、「認識」と「関係性」が
固定化するという病いにぶち当たると著者は指摘します。(p.4)
「認識の固定化とは、暗黙のうちに形成された認識(前提となっているものの
見方・固定概念)によって、物事の深い理解や、創造的な発想が阻害されている状態」(p/4)
ファシリテーターは、ワークショップにおいて場を俯瞰しながら適切な問いを投げかけ、
参加者とともに問いを深めていくプロセスに伴奏して、問題解決を目指します。
本書では成功例もいくつか紹介されています。
ファシリテーターの手法が紹介されているのですが、俯瞰力や場に応じて臨機応変に
問いを投げかける、調整する、経験も必要でしょうし、ファシリテーターの力量、パーソナリティに左右されるようです。
これは、もはや素人では到底無理のように思いました。どうしたら、そういう「問い」が思いつくのだろう。もうプロにお願いするしかないなと。
「ファシリテーター」がいかに重要な役割を果たすのか、それを知ることができる一冊だと思います。
さて、参考文献も一冊ご紹介します。大変申し訳ないのですが、まだ最初の数ページしか読んでおりません。この本も、落ち着いてからゆっくり読んでみたいと思います。
翻訳書なので、日本の文化と違いがあるかもしれませんが参考になりそうです。
よかったら、他のサイトで概要などを読んで見られてはいかがでしょうか。
ご参考までに
ケビン・M・ホフマン(著) 安藤貴子 (訳)
『ミーティングのデザイン ―エンジニア、デザイナー、マネージャーが
知っておくべき会議設計・運営ガイド』
(ビー・エヌ・エヌ新社, 2015年, \2,600+税)
今週末は、週末企画か休日企画を予定してあおります。
今回は「精神論」という分類でしょうか。
もしご興味があれば、お立ち寄りください。
次作は、「暗黙知」をテーマにご紹介したいと思います。
それでは、また。