<ミライの授業>

今回ご紹介する作品は

滝本哲史(著)『ミライの授業』(2016年, 講談社, ¥1,500)

ミライの授業 [ 瀧本 哲史 ]
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私の場合、素晴らしい本に巡り合えたなと思うと、その本をどこで見つけたかとか、その時の映像が記憶に焼き付きます。この本は、あとで知ったのですが著者の滝本氏がお亡くなりになった後だったこともあり、いかにも書店の推しの本だとわかるように積み上げてありました。目にした瞬間、シンプルな表紙のデザインながら、なぜか印象に強く残りました。きっと「ミライ」がなぜ漢字の「未来」じゃないのかといった、些細なところに違和感を持ったからでしょう。開いてみると、どうやら伝記が書かれているらしく、うちの子どもたちが興味を示すとも思えず、私も子どものころは伝記をたくさん読みましたが、さすがに大人になって読みたいと思わなかったので、その日はそのまま帰宅しました。

ところが、家に帰っても不思議にあの本の表紙が目に焼き付いていて、気になってアマゾンのレビューを確認したところ、「感動」という言葉と絶賛のコメントが多数寄せられていました。そして、作者がお亡くなりになったこと、しかもNHKで特集されるほど影響力のあった方だと知り、翌日慌てて購入しました。

本を内容については、レビューがたくさん書かれていて、皆さんの方が私よりもはるかに上手なので省略しますが、この本に出会えてよかったし、滝本氏のことを知ることができてよかったと思います。安っぽい言葉ですが、読み終えた後「震えました」。読み終えてすぐに滝本氏の本が他にも出版されていないか探して、何冊か購入しました。

残念ながら、まだ一冊しか読み終わっていないのですが、次回も滝本氏の本についてご紹介したいと思います。

それでは、改めて著者のプロフィールをご紹介したいと思います。

滝本哲史氏

東京大学法学部卒業後、同大学法学政治学研究科助手を経て、マッキンゼー&カンパニーに転職。その後独立。

元京都大学産官学連携本部イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門客員准教授。エンジェル投資家(創業間もない企業に対し資金を供給する投資家)でもあった。

2019年8月10日にお亡くなりになりました。

もし子どものころにこの本に出会っていたら、大学生に戻ってうちの大学でも滝本氏の授業を聞けたなら、タイムマシーンがあればなと思えるくらい、影響を受けました。

我が子は、まだ間に合うのだからとやや強引にこの本を読むように勧めたところ、本をあまり読まない子が黙々と集中して読んで、最後は鼻をすすっていました。こんなに素晴らしい人がこの世を去ってしまったという悲しみと、この人の本をもっとたくさん読みたかったのにという悔しい気持ちは同感です。この本を読んだうちの子は、それまで漠然とした夢をもってはいたものの、それ以来熱く夢を語るようになり、その夢を実現するのにどうすればよいか、具体的に考えるようになりました。この本の影響は確かに大きかったです。

この本は中学生(14歳)に向けて語りかけていますが、かつて14歳だった大人にもメッセージを投げかけています。いくつになっても夢をあきらめなくていいというメッセージに私も大変励まされました。

私は今、弁理士試験にチャレンジしています。このブログでは今のところ問題解決に焦点を当てた本を紹介していますが、目指すところは「イノベーション」です。私はイノベーションを起こすことはできませんが、「イノベーション」を起こす人たちの応援というかサポートをする仕事をしたいと夢見ています。問題解決は、そのツールだと思っていますが、その先に何かが広がっていくかもしれないとも思っています。

「イノベーション」に関する本もいずれ紹介していきたいと思っていますが、そこにたどり着く前にたくさん寄り道をするかもしれません。

それでは、今日はこのあたりで。

最後までありがとうございました。

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