みなさん、こんにちは。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回ご紹介する本を読みながら、こんな名言を思い出しました。
常識とは
18歳までに身につけた
偏見のコレクションのことを言う
アルベルト・アインシュタイン
もちろん時と場合によりますが。
今回ご紹介するのは
秋元雄史(著)『Art Thinking アート思考 ビジネスと芸術で人々の幸福を高める方法』
(プレジデント社, 2019年, 1,700円+税)
この本も、インパクトのある表紙でした。先日教えてもらった本屋さんには気になる本がたくさんありました。最近アマゾンでお勧めしていて、買おうかどうしようか迷っていた本も全てそろっていたのですが、もう「君に決めた!」という感じでこの本を購入することにしました。決め手は「イノベーション」について書かれていたからです。
まずはプロフィールから
秋元雄史 氏
東京藝術大学美術館長・教授、および練馬区立美術館館長
「ベネッセアートサイト直島」の主担当となる
そもそも、「アート」は「ビジネス」に役立つのか?
「シリコンアレーなどで新たなビジネスを生み出してきた、成功を遂げてきた人々の多くがアートの素養を持ち合わせていた」(本文より)という事実からも、無関係ではないように思います。
アップルの創業者スティーブ・ジョブズは、文字のアート、カリグラフィーを学び、旧米ヤフーの元CEO、マリッサ・メイヤーが画家である母親に影響を受け、Airbnb(エアービーアンドビー)の創業者の一人、ジョー・ゲビアンも学生時代にアートを勉強していた(本文より)など、いくつも事例があるようです。
一般人の私も、自宅に物置部屋兼書斎のような空間があり、壁に現代アート作品(ポスターやポストカード)を貼り、閉じられた空間でクリエーティブな発想ができるようにしています。雰囲気だけですが。
そもそも、「デザイン思考」と「アート思考」はどう違うのでしょう?
著者はこう説明しています。
「デザイン思考がユーザーにとって最適解を得るための「課題解決」型の思考であるのに対して、アート思考は「そもそも何が課題なのか」という問題をつくり出し、「何が問題なのか」といった問いから始めるのが、特徴です。」(本書p.26)
そして、シアトル在住の日系アメリカ人のグラフィックデザイナーで、デザインとテクノロジーの融合を追求する第一人者、ジョン・マエダがある雑誌のインタビューに答えたときの
言葉を引用して
「いま、イノベーションはデザイン以外のところで生じる必要がある。それを簡単にいうと、
アートの世界ということになる。・・・・」と。(本書p.27)
アートにおける「正しい問いを立てること」の重要性が、イノベーションと関係しているのでしょうか。
そして、「アート思考」がイノベーションに役に立つヒントを持っているとしたら、もう一つは「思考の飛躍」ではないかと、本書を読んで思いました。
いずれにしても、書物を読んだだけでは「アート思考」を身に着けることは困難でしょう。
まずは書物から知識を得て、あとは「アート」に触れる機会を増やし、目を肥やしていくことなのかなと思いました。
本書にもアートの鑑賞法が紹介されていましたが、私は下記の本もお勧めします。
「こんな美術の授業を受けたかった!」「アートって面白い!」そう思える本だと思います。
松永幸歩 『13歳からのアート思考 -「自分だけの答え」が見つかる』
(ダイヤモンド社, 2020年,¥1800+税)
今日はここまでにいたします。最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
「直島」行ってみたいですね。
次回は再びデザイン思考です。デザイン思考も残すところあと2冊です。
もう一息。頑張ります。
それでは、よい週末を!
(休日企画はお休みいたします)