みなさん、こんばんは。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
今回も、引き続き『イノベーション・マネジメント』のご紹介をさせていただきます。
昨日今日と情報処理の勉強の遅れを取り戻そうと奮闘しながら、読書もなんとか進めました。情報処理試験、かなり難しいです。10月の受験を断念して、春を目指します。
さて、早速ですが本書の第3章から要点をピックアップしてご紹介したいと思います。
第3章 イノベーション企業の栄枯盛衰
「イノベーションは、新しい市場機会を創造し、企業に新しい成長機会と市場地位をもたらしてくれる。その一方で、企業の市場地位を低下させ、企業を淘汰させる脅威としても機能する」(p.51)
本章では、イノベーションと企業の栄枯盛衰の関係を解き明かしていきます。
・「先行者の優位」と「後発者の優位」とは?
・利益確保の可能性(先発者の自らつくり出したイノベーションの果実を、どの程度自分のものとして確保できるか)
・変化をもたらすイノベーションのタイプ
「斬新的イノベーション」と「急進的イノベーション」とは?
・「能力増強型イノベーション」と「能力破壊型イノベーション」とは?
・変革力から見た4つのイノベーションのタイプ
・顧客との関係性
「既存の重要顧客の声に耳を傾けつつも、将来自社の重要顧客となりうる顧客の声にも
耳を傾ける必要がある」(p.72)
・なぜ既存企業はイノベーションがもたらす環境変化にうまく適応できないのか?
→ここは個人的に特に重要だと思います。
「大企業病」と呼ばれる「病理の構造」に着目すると、「個人の意思決定バイアス」、
「集団の力学」という2つの要因が指摘されます。
・「イノベーションの競争インパクトを検討するには、単に技術の優劣を検討するだけで
なく、技術と社会の関係性にも注意する必要がある」(p.79)
第4章 産業とイノベーション
1.なぜ産業ごとに違いがあるのか?
産業界で売り上げに占める研究機関の水準(研究開発集約度)の格差は大きい。
例えば自動車産業では、世界の主要企業の研究開発集約度はほぼ5%水準であり、
一方医薬品産業では15~20%の水準である(p.80)。
またイノベーションの方向性も産業間で大きく異なる。
加えて、国際競争力のある企業が特定の国に集中して立地する傾向がある。
本章では、これらの違いが生じる要因を理解する必要な産業レベルでのイノベーションの過程や、そのパフォーマンスを決定するメカニズムを考察しています。(P.81)
第5章 イノベーションの測定
イノベーションの測定方法として、「生産性の測定」「需要関数の推定」「特許データ」
「学術論文」などが挙げられます。
ただし、イノベーションを定量的に評価するうえで完全な測定方法、そして指標は存在しないことが指摘されています。
4章・5章は経済学のモデルが度々登場するので、馴染みのない方は抵抗を感じるかもしれませんが、気にせずざっくり読まれるとよいかと思います。実務で使われることはきっとないように思いますので。個人的には、第3章は重要な内容だと感じたので、細かくポイントを挙げさせていただきました。
ここまでが“第一部 イノベーションの全体像” です。
しばらく同じ本が続きますが、もしよかったらお立ち寄りください。
それでは、引き続きよい週末を!
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