ルーツ(『日本の思想』より)

みなさん、こんにちは。

今回ご紹介するのは

丸山真男(著)『日本の思想』(岩波新書, 2008年, ¥700+税)

です。

著者の丸山氏は政治学者です。

本書は

Ⅰ 日本の思想

Ⅱ 近代日本の思想

の2つの論文体の文章と

Ⅲ 思想のあり方について

Ⅳ 「である」ことと「する」こと

の講演体の2つの文章から構成されています。

政治や思想の話が主なので、イノベーションと程遠いテーマではないかと

疑問に思われれうかもしれませんね。

なぜ本書を選んだのか?

まだうまく説明できないのですが、「イノベーション」というのは単なる

テクノロジーや技術の問題だけではなく、私たちのルーツに関わる問題ではないかと

考えています。

過去の記事をご覧になっていただけば、私が埴輪のことや古墳

にゆかりのある施設に訪れたり、竹中工務店さんの道具館に訪れたりなど、

日本のイノベーションの歴史に触れたりしてきたことを確認いただけると

思います。

加えて、幕末の「松下村塾」や大阪「適塾」などにも訪れたり、

本居宣長記念館に訪れたりする中で、国学や蘭学など

海外の文化を受け入れて変容していく

日本についても考えるようになりました。

日本人のルーツの部分と、海外から学問や技術を取り入れた

ことによって、両者がうまく融合できたのか、

そこには思想的な矛盾はなかったのだろうか?

そこを知りたいと思い

本書を読んでみることにしました。

ところが、Ⅰ章もⅡ章も難しすぎてさっぱりわかりませんでした。

うちの相方曰く、Ⅱ章までは呑み込むんや、と。

Ⅲ章から読みやすくなるからと。

確かにⅢ章からは読みやすくなりました。

Ⅱ章に関しては、なんとなく「政治」と「文学」は関係があるんだなという

ことはわかりました。

学生の頃海外の文学作品について、言論の自由が制限されている国において

文学はその国の人々の声を知る手掛かりになるというようなことを

学んだ記憶があります。

本書に小林秀雄氏の名前が登場しましたが、我が家にも小林氏の

本は何冊かありますが、難しくて読みづらいのですが

日本人が海外の文化を受け入れてからの変容について知ることが

できるかもしれないので、いつか頑張ってチャレンジしてみたいと思います。

Ⅲ章の学問に関するお話は、なるほどと腹落ちしました。

「タコツボ型」と「ササラ型」。

なるほど、日本が海外から学問や技術を移植したときに、

何が足りなかったのか、よくわかりました。

その足りなかったものこそが、「イノベーション」の課題

になっているのではないかと

私は今そう考えています。

まさに「根っこ」が欠けているのではないかと。

一方で、日本古来の「根っこ」はちゃんと残っていると

思うのです。

日本古来からの根っこで、幹を育て花を咲かせることができるのか?

まだまだ本を集めたり、歴史を辿る旅を続けなければいけません。

前半Ⅰ、Ⅱ章については、時間ができれば大学図書館にこもって

資料を山積みにして調べながら理解したいと思います。

歴史も政治も経済も切っても切れない関係にあるみたいですね。あと文学も。

あと、これはおまけですが小林秀雄氏の『本居宣長』について書かれた本を

古書フェアで購入しました。

他の古書フェアでも見たことがあるので、結構流通しているかもしれませんね。

飾っているだけでなく、老後は読みたいなと思います。

それでは、いったん読書の方はしばらくお休みさせていただきたいと思います。

その間、気になる記事や情報がありましたら、随時投稿しようと思います。

あと、しつこいようですがクリスマスプレゼント企画として、

12月24日から25日の間期間限定で未公開記事の公開を行います。

よかったらお立ち寄りください。

それでは、よい一日を!

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