みなさん、こんばんは。
年のせいかな?何かと単語が出てこない。
「あのポケモン、なんだったっけ?
ほら、ゴーストタイプ(本当は悪タイプらしい)で映画に出てて、
髪がベートーベンみたいなの。」
「ああ、わかる。結構強いやつだろ。髪が三角みたいな。
でも名前が出てこない。」
スマホで調べて、ようやく見つかりました。
ダークライ!
みなさんはすぐわかりましたか?
さあ、急ピッチで読み終わりました。
今回は2本立て。
小松左京(著)『未来の思想 文明の進化と人類』(中央新書,1967年)
小松左京(著)『SF魂』(新潮新書, 2019年,780+税)
汝らは何ものか?いずこより来たりしか?いずこへ行くのか?(未来の思想より)
まず懺悔しなければいけないのは、実は小松左京さんのSF作品をまだ読んだことが
ありません。なのに、さもわかったようなことを書くことはできず、
正直今回は、いや今回に限ったことではないのですが、どうまとめようか困りました。
熟成させようかなとも思ったのですが、書きながら頭を整理することにしました。
まず『未来の思想』に興味を持った理由は、やはりSF作家の思考が知りたかったから。
そこから未来のイノベーションのヒントを得られるのではないかと思ったのです。
ところが読み始めると驚くことに、人類がいつから未来を予測し、
考えるようになったのか、ということからスタートします。
小松氏の仮説なのですが、確かになるほどと、その説得力にいつの間にか
引き込まれていきます。
論説であり、きちんと起承転結の構成になっているように思います。
クライマックスに入ると、あれ?待てよ。この本は60年前に執筆されている
はずじゃないか。まるで未来(私たちにとって現在)を見てきたようじゃないか。
と驚きと、不安を感じるのです。
ここまで当たっていると、その先の未来、すなわち私たちにとって遠くない
未来も、小松氏が想像する未来になるのだろうかと。
それはさておき、小松氏がなぜここまで未来を予測できたのだろうか?
そこにイノベーションの、というより私たちが未来を予測するヒントが
あるのではないかと思うのです。
それを知るためには、『SF魂』を読むことが必要だと思います。
小松左京という人物の人物像と歴史と、そして 『未来の思想』を
執筆するに至った経緯、その思いがつづられていました。
膨大な知識をお持ちの方だったことは作品からもうかがえるのですが、
その生い立ちと時代背景を読むと、とても破天荒というかたくましさを
感じて驚きました。それでいて、どこかおっちょこちょいなところも
おありのようで、それがまたほほえましくもあります。
このブログでものちにご紹介する予定の、梅棹忠夫氏、加藤秀俊氏
らと「未来学」という学問を創設された経緯も書かれていたり、
大阪万博への貢献も書かれています。
もう少し「未来学」のことを調べたいなと思うのですが、
果たして文献が残っているのでしょうか。
話を戻すと、小松氏の知識は文学部出身であるにも関わらす、
理系の分野の知識も相当豊富だったり、人脈も広かったりしていたようですね。
本書にも書かれていましたが、京都大学の校風というのか、文系理系の枠に
とらわれない、横断的な知識を習得されていたようです。
ご家族もお父様、ご兄弟は理系だったようですね。その影響もあったのかもしれません。
科学と文学を結ぶ。
さあ『未来の思想』から何を学ぶことができたか。
正直なところ、これ、とはっきり言えるものはありません。
ただ、小松氏の未来を予測する力の源は、やはり膨大な知識であり、それをつなげる力と
好奇心、冒険心、想像力ではないかと思うのです。
小松氏の本は、共に最後は宇宙へと向かいます。
私が昨日目を閉じたときに浮かんだ光景こそ、まさに「宇宙」。
ちょうど先日も、宇宙に関する講座があることをお伝えしたところですね。
宇宙の先に何があるのか。
半歩先のイノベーションというよりは、ずっとスケールの大きい話でしたが、
まさに未来を創造するヒントがあるように思います。次元が違いますね。
『未来の思想学』が入手できなかった方も、『SF魂』もお勧めです。
読み終わって、感動しました。
時間に余裕ができたら、今度は小松氏のSF小説を読みたいと思います。
話は尽きませんが、それでは次回もまたタイムスリップしたいと思います。
ベストセラーの復刻版。
あの方の本です。
それでは、また。