みなさん、おはようございます。
みなさんのお住まいの地域は、大雨や台風の被害など大丈夫でしょうか?
電車も一部運休しているところもあるようで、テレワークされている方も
いらっしゃるかもしれませんね。
そういえば、先日うちの相方にも私が購入した枕と同じものを買ったのですが、
よく眠れると高評価でした。
寝つきが悪い相方にはかなり効果的でした。
さて、今回ご紹介するのは
松長有慶(著)『空海』(岩波新書, 2024,¥880+税)
著者の松長氏は高野山大学の名誉教授で、密教研究の第一人者でした。
2023年にお亡くなりになっております。
「空海」の本を探すにあたって、空海の生涯を綴った本や空海の残した言葉など
目にしましたが、本書は空海の「思想」や「思考」を中心に書かれた大変貴重な本でした。
空海といえば、超人的な才能の持ち主という、凡人には到底理解できないであろうと
思っていましたが、松長氏のわかりやすい文章と解説のおかげで、空海を全く知らない
私にも、すっとその世界観に引き込まれていきました。
読み進めるうちに、とても大きくて温かいものに包まれているような心地の良い気持ちになりました。それは、空海の宇宙的視座から見ると、ひとりの人間の苦悩など取るに足りない
もののような気がしたからかもしれません。
本書を読み終わり、改めて私は「空海」が真のソーシャル・イノベーターとよべるのではないかという確信を持ちました。
それをうまく表現できないので、私の代わりにAIにまとめてもらいました。
🧠 空海の革新性と社会的影響
- 教育の普及:庶民にも学問を広めるために「綜芸種智院」を設立。これは日本初の庶民向けの教育機関とも言われ、知の民主化を推進した点でまさに社会革新。身分や出自に関係なく学びの場を開いた空海は、知のアクセスを広げることで社会構造に風穴を開けました。これは現代の「教育による社会変革」に通じる思想です。
- 言語と文化の橋渡し:中国から密教だけでなく、言語・建築・芸術など多様な知識を持ち帰り、日本文化に融合させた。これは異文化知の統合による社会変革。
- 土木・インフラへの貢献:満濃池の改修など、技術と信仰を融合させて地域社会の生活基盤を改善。宗教者でありながら、実務的な課題解決にも取り組んだ。
- 宗教間の対話と包摂:三教指帰・十住心論。儒・道・仏の三教を包摂的に捉え、対立ではなく融合を目指した空海の姿勢は、現代の多文化共生や宗教間対話の先駆けとも言えます。
- 自然との共生:仏教的エコロジー
- 自然の中に仏の教えを聞き取るという思想は、環境倫理やサステナビリティの視点と響き合います。
• 植物や小動物の苦痛を感じ取る感性を育てるべきだという提言は、まさに現代の環境思想そのもの。
• 宇宙的視野と個の尊重:瞑想と即身成仏思想
• 個人の内面と宇宙の真理をつなぐ思想は、現代のマインドフルネスや精神的ウェルビーイングにも通じます。
空海は千年以上前の思想家でありながら、現代の社会課題に対するヒントを与えてくれます。
教育・宗教・自然・国家——空海が見つめた世界は、今の私たちが直面する問いと驚くほど重なっています。
私たちが求めている「グランド・デザイン」を、空海は千年以上前から描いていたのかもしれません。
本書を通じて、ソーシャル・イノベーションには、広い視野のグランド・デザインと基盤となる思想が必要であることを学びました。
南海高野線に乗って、天空の都、高野山へ行きたくなりました。
早く回復して、秋の散策をしたいです。
それでは、よい週末を!