【休日企画】戦国武将のSWOT分析

みなさん、こんにちは。

今週は三連休という方も多いですよね。私はじっくり勉強に専念をしようと思います。

突然ですが皆さんは「あなたの好きな戦国武将は誰ですか?」と聞かれたら、誰が思い浮かびますか?

私は特に思い入れのある武将はいないのですが、強いて言えばむかーし見た大河ドラマで見た伊達政宗(確か渡辺謙さんが演じた)がカッコよかったな、とかすかに覚えているくらいです。

むしろアニメ「ワンピース」の癖の強い海賊たちの方が、色々と思い浮かびます。

そうですね、早くも脱落してしまいましたが、「白ひげ」や「エース」がお気に入りのキャラクターです。あっ、戦国時代ではなく、「大海賊時代」っていうんですよね。

「戦国武将は、子どもが憧れる正義のヒーローではなく、先の見えない時代に生き残りを

かけて戦う戦国時代の経営者!」(抜粋)

そう語るのは、

森岡健司(著)『SWOT分析による戦国時代の成功と失敗』

(ビジネス教育出版社, 2021年,¥1,500+税)

です。

先日、本棚の整理をしていた時に見つけました。この本、面白かったなあと。

著者の森岡健司氏は、中小企業診断士です。中学生の時歴史趣味レーションゲームに出会い、戦国時代の面白さに目覚めたとか。

コンサルタントの視点で、戦国武将たちの戦略の成功と失敗を分析されていて、戦国武将にそれほど思い入れのない私も気になって購入し、帰りの電車で面白い本だなと読みながら帰ったのを覚えています。

例えば、伊達政宗はブランディング。上杉景勝が戦略転換など、戦国武将たち(他に千の利休などの小勢力も)の手腕が紹介されています。

現在にも通じるところがありそうですね。

それでは、みんさまもよい週末を!

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<行動変容デザイン>

みなさん、こんにちは。

今回もご訪問いただき、ありがとうございます。

今回ご紹介する本ですが、実は友人が「これ良さそうだよ」と貸してくれた本です。

しかし友人はこう言ったのです。「まだ読んでないけどね」と。

「はぁ?」と思ったのですが、少し読んでみて「確かに読むのをためらうのもわかるわ。面白そうだけど、私には敷居が高いな」と感じました。

それでも読むべき人が読めば、きっととても役に立つ本に違いないと思い(「良書」と推薦を受けていますし)、覚悟を決めて読むことにしました。

今回ご紹介するのは。

Stephen Wendel(著)武山政直(監訳)相島雅樹 / 反中望 / 松村草也(訳)

『行動を変えるデザイン』(オーム社, 2020年, ¥3,400)

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一週間くらいかけて、ようやく読み終わりました。その間著者の頭(思考)の中をさまよい、ようやく抜け出した気分です。結論からいいますと、「馬の耳に念仏」です。

それはともかく、著者のプロフィールからご紹介しましょう。

(著者)

スティーブン・ウェンデル(Stephen Wendel)氏

効果的にお金を管理するためのデジタルプロダクトを研究する行動社会学者

(監訳者)

武山政直 氏

慶応大学経済学部教授

(訳者)

相島雅樹 氏

株式会社リクルート住まいカンパニー SUUMOリサーチセンター研究員

反中望 氏

株式会社リクルート プロダクト統括本部プロダクトデザイン室 グループマネージャー

松村草也 氏

株式会社リクルート プロダクト総括本部プロダクトデザイン室 グループマネージャー 

まずは本書の内容について、ざっくりご紹介したいと思います。

本書は、人々の行動、日常習慣を変える“行動変容”を促すプロダクト(アプリ)をデザインするために役立つ本です。

主にヘルスケア(健康管理)(例えば禁煙とかダイエットなど)、金融(資産管理)(例えば貯蓄率を上げたいとか)など、これまでITプロダクト(サービス、アプリなど)がなかなか使われなかった分野を対象に、ユーザーがなかなか実現できなかった行動の実現を助けるためのプロダクトを作りだすために、行動経済学と心理学をもとにした実践的な視点や知識を提供しています。(本書より)

対象読者は、「実務者(なんらかの行動を変えることを目的としたプロダクトをデザインし、

開発する人たち」だそうです。

残念ながら私は対象外なので、読んでもの内容が右から左に通り抜けていったのですが、それでも決して難しい理論や数式が書かれているわけではなく、読み物として最後まで読み切ることができました。

本書の構成は、シンプルです。

行動変容デザインには、どのようにプロダクトを構築するかについて、全部で4つの

段階があり、(理解→探索→デザイン→改善)その段階に沿って詳しく説明しています。

最後に実践ということでケーススタディーやQ&Aが書かれています。

また付録に、日本国内における行動変容デザインの事例も紹介されています。

このブログで紹介するかどうか、途中で悩みました。私は完全にアウェイなわけですし、

これまでのブログの流れから外れているような気もします。

普段は他の読者の評価を見ないようにしているのですが、今回は特別読んでみました。

賛否両論に分かれていました。でも、この分野の方の評価はやはり高いですね。

評価が低い理由は、内容ではなく書き方の好みのようです。

私も正直、最初「冗長な文章だな」と気になりました。でも、これは読者の理解を助けるために親切丁寧に書かれてあるからに違いないと思いました。それも了解済みのようで、その都度「ここでの学び」といった、要約がされています。

冒頭書きましたように、私のようにプロダクトデザインに携わることのない人間にとっては「馬の耳に念仏」かもしれませんが、とても価値の高い本に違いないだろうという気がしました。

もし興味をお持ちになられましたら、他のサイトのレヴューをご参考になるか、書店ですと

情報系のコーナーで見つけることができるかもしれません。私もみたことがあります。目を引くきれいな表紙です。友人も一目ぼれして買ったようです。

さて、この本を読み終わって私にどんな変化が起きたかというと、そうですね、自分の狭い枠を飛び越えた気がします。このブログを書いてなかったら、一生読むことのなかった本を、

一応最後まで読み切ることができたということで、自信がついたかもしれません。

友人たちからも、「もっと幅を広げてみたらどう?」とアドバイスをもらっています。

この本を貸してくれた友人も、「今までに読んだことのないような分野の本を読んだことに意義があるんじゃないかな。」とねぎらいの言葉をかけてくれました。

今すぐは役に立たないかもしれませんが、もしかしたらこの先役に立つことがあるかもしれませんし、何はともあれようやくデザイン思考の着地点に近づいてきました。

次回は、ロジカルシンキングの、いったんのゴールにしたいと思います。

長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

よかったら次回もお立ち寄りください。

それでは、よい週末を。

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<ロジカルシンキングとマインドマップ>

みなさん、こんばんは。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

みなさんは「マインドマップ」をご存知ですか?

私が初めて「マインドマップ」を知ったのは、落合陽一さんがご出演された特番をTverで見たときのことでした。(確認したところ、2020年12月29日放送、フジテレビ「未来構想会議」でした)

番組の出演者の発言を、マインドマップクリエーターの方がマインドマップに整理されているのを見て、「なんか面白そう!」と、我が家でも早速調べて各々が作ってみました。

マインドマップについて、簡単にご紹介しますね。

由 来:著述家であるトニー・プザンによって提唱された

マインドマップとは:頭で思い描いたものを図式で表現するためのツール

          思考を可視化するためのダイアグラム

https://www.edrawsoft.com/jp/mindmap/what-is-maindmap.htmlより)

マインドマップはフリーソフト(Xマインドなど)もあるみたいです。

本書はマインドマップを主要テーマに取り扱っているわけではなく、ロジカルシンキングの理解に役立てるツールとして紹介されています。マインドマップの作り方については、本書で簡単に説明されています。

さて今回ご紹介する本は

高橋政史(著)『マインドマップ®問題解決 –「らくがき」で劇的に身につくロジカルシンキング』(ダイヤモンド社, 2009年, ¥1,600+税)

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最近「○○の民主化」というワードをよく目にします。

高橋氏も本書の最後に、「いまや企業の業績は、再前線の社員ひとりひとりの問題解決力で決まる」「本書が目指したところは、全社員がマスターできるロジカルシンキング。」

だといいます。

これまでのようにプロや一部の社員が問題解決を担ってきた時代から、みんなで問題解決ができるようになることをめざす、「問題解決の民主化」の時代に入ろうとしているといったところでしょうか。

しかし私もそうなのですが、ロジカルシンキングはそう簡単に誰でも身に着けられるものではないですよね。

著者は「ロジカルシンキングが使いこなせないパターンには3つある。」と指摘します。

  • ロジカルシンキングを勉強したけど、「挫折」するパターン
  • ロジカルシンキングを勉強することを「躊躇」してきたパターン
  • ロジカルシンキングを勉強してきたけど、「結果」につながらないパターン。

本書は、一言でいうと「ロジカルシンキングを習得できない」という課題を解決するための

本ではないかと思います。

私の場合を例に挙げてみますと、私がロジカルシンキングを苦手だと思う理由は以下のとおりです。

  • 文字(文章)からイメージ(映像)を描きにくい。よって定着しづらい。
  • フレームワークやツールをいつ、どのように使えばいいのかいまひとつよくわからない
  • 本に書かれている具体例が難しい。

これに対して本書は

  • イラストを使った説明で、イメージしやすい
  • 身近な「例」が使われていて、わかりやすい。
  • 4つのステップに沿って説明されている。シンプルで頭に入りやすい。
  • ツールがシンプル。(マインドマップ/ソリューションツリー/フレームワーク)

読み終わった感想としては、ロジカルシンキングの骨格は理解できるようになったと思います。あとはもう少し肉付けをしたいところです。

ロジカルシンキングに関する本は、あと1冊紹介したら、いったん休憩しようと思います。今後もイノベーションの勉強をしながら、時々ロジカルシンキングの本も読んでご紹介しようと思います。

それでは、今日はこのへんで。

次回は、「デザインと行動」というテーマでご紹介しようと思います。

正直最後まで読み切れるかどうかさえ、自信がありません。私にはハードルが高そうな本ですが、ブログで紹介するのにふさわしい本だと思うので、どういう形であれご紹介したいと思います。

よかったら次回もご訪問ください。

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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【休日企画】日本人とデザイン

みなさん、こんにちは。

毎週というつもりではなかったのですが、今週もふと思い立って休日企画を投稿します。

先週末は、改めて「デザイン」について見直してみたいなと、ため込んでいる雑誌ELLE DÉCOR(このブログでも紹介しました)を手当たり次第に読み漁っていました。

するとふと、「あれ、日本にだって繊細で美しい、外国にはないデザインがたくさんあるじゃないか。」と思いました。そういえば、ちょっと前まで京都を舞台にしたドラマをみて、古の文化をまもりつつも新しいものを取り入れて進化し続ける美しくておしゃれな京都の様子をみて感動したことも思い出しました。図書館で調べてみようかな?

そんな折にうちの相方にお願いして一緒に我が家の本棚の整理をしたのですが、まさにこのタイミングにぴったりの本を見つけました。「そういえば、この本いいよ、って勧めてくれたのにまだ読んでなかったな。今こそ読む時が来たかもしれない。」と。

それが、この本です。

前田育男(著)『デザインが日本を変える – 日本人の美意識を取り戻す』

(光文社新書, 2018年, ¥800+税)

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この本は、自動車メーカー・マツダのデザイン本部長(16年より常務執行役員デザイン・

ブランドスタイル担当)の著書です。

本書の詳細は、他のサイトのレヴューにお任せしたいと思います。

また熱く戦っている人を知りました。すっかり忘れてしまっていた「日本人の美意識」を教えられた気がします。

最近街で目を引く真っ赤な車。かっこいいな、どこの外車だろう?とマークを凝視すると、「え、マツダ?国産車なんだ。」

「魂動デザイン」というらしいですね。そのデザインが生まれるまでの話や、マツダのものづくりの精神、デザイン部だけでなくいろいろな部署を巻き込んで、素晴らしい自動車を世に送り出していることを知り、久しぶりに胸が熱くなりました。

外国のデザインばかりに心を奪われている場合ではないな、と改めて日本の美を再確認しようと思う今日この頃です。

それでは、皆さまもよい週末を!

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<CX(カスタマー・エクスペリエンス)戦略>

みなさん、こんにちは。

今回もご訪問いただき、ありがとうございます。

このブログを始めた当初は、具体的にこういう方向に持っていこう、という方針は全くありませんでした。ブログのはじめにご紹介した本は、もともとは私の子どもたちが大学生とか社会人一年生になったころに読んでほしいなと思い、BOXに入れて保管していたものです。それを見た私の友人が興味を持ち、読み始めたこところ「役に立っていると思う。」と言ってくれたことで自信がつき、ブログを始めるならこれらが題材になるかもしれないと思った次第です。

最近本を読んでいて、「経済」のことも意識するようになった気がします。学生のころ勉強したとはいえ、それも遠い昔のことで、その間に世界経済もすっかり変わってしまい浦島太郎の心境です。

ブログを始めたおかげで、世界経済の変化や日本の課題を知るきっかけになってよかったと思います。

さて、今回ご紹介する本は

田中 達雄(野村総合研究所)『CX戦略 – 顧客の心とつながる経験価値経営』

(東洋経済新報社 ,2019年, ¥2,400+税)

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本書の序盤に、こんな言葉が書かれています。

「今、ビジネスにおけるルールやプレイヤーは大きく変わろうとしている。いわゆるゲームチェンジである」(本書 p.15より)

「ゲームチェンジ」と聞くと、私は子どもたちとトランプの大富豪で遊んだ時のことを

思い出します。皆さん「スぺ3(スペードの3)はジョーカーに勝つ」というルールがあるってご存知でしたか?私が大学生だった頃にも、そんなルールはなかったはず。それ以外にも、「やぎり(8が出たら、場のカードを流せる)」とか、なんだか知らないルールがいっぱい出てきてパニックになっているうちに、大敗します。途中までは歳の効でリードしていたはずなのに。

さらに、本書はこう続きます

「「テクノロジーの進化」「消費者の行動の変化」「業界特有の変化」の中で、企業が将来にわたって成長し続けていくためには、根本的な部分でCX戦略に転換する必要がある」(P.18)

本書の特徴は

  • データに裏付けされた根拠
  • 豊富な事例研究により、具体的なイメージとそこからヒントが得られる
  • イラストがふんだんに使われていて、イメージがつかみやすくてわかりやすい
  • CX戦略を普及させるにはどうすればよいかという提案もされている。
  • CX戦略を具現化するテクノロジーの進化についても触れられている

ことです。

また本書で「ジョハリの窓」という、心理学者たちが発表した「対人関係における気づきのモデル」が紹介されていますが、このモデルにイノベーションに関する記述が書かれています。

本書でも、「顧客がまだ認識していない範囲、つまり潜在的なニーズ・ウォンツまで拡張・強化して理解する」必要があると指摘していて、これがイノベーションのカギになるのだろうと改めて確信しました。

また、この潜在的なニーズ・ウォンツを調査する特別な手法や、いち早くCXを組み込んだ商品やサービスを開発・提供する仕組みや手法が必要になることも指摘されていました。

まさしくデザイン思考の出番ですね。

今回は、ここまでにします。参考になれば幸いです。

それでは最後に、前回の投稿で触れました濱口秀司氏のインタビュー動画をご紹介します。

『世界的イノベーター濱口秀司に聞く、「日本が世界に勝つために必要な力」とは?』

→ https://youtu.be/poo5kXGQGcY

この動画で、CXについてもちょこっと触れられています。他にもこの動画以外にも、TEDに出演された動画をはじめ、出演動画がたくさんあるのでよかったら検索してみて下さい。参考になると思います。

次回は、ロジカルシンキング(マインドマップ編)をご紹介します。

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<ロジカルノート>

みなさま、こんにちは。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

最近喜びを感じるのは、ブログの投稿を終えて紹介した本を本棚に戻す瞬間です。

ブログを始めたころは段ボールいっぱいに詰め込まれていた本が、どんどん本棚に戻っていくのがうれしいです。

これからいよいよ「イノベーション」に関する本を増やしていかなければ、と思っています。

さて、今日ご紹介する本は

大嶋 祥誉 (著)『マッキンゼーのエリートはノートに何を書いているのか

                  トップコンサルタントの考える技術・書く技術 』

 (SBクリエイティブ株式会社, 2015年, ¥1,300+税)

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このブログでは、2度目のご登場となる大嶋氏の書籍です。やはり、前回同様頭の中がすっきり整理されて、読んでいてとても気持ちがよい文章です。私もこういう文章が書けたらいいなと思いますし、大嶋氏の思考に少しでも近づけたらいいなと思います。

(2度目ということで、プロフィールは省略します。)

ノート術に関する本をご紹介するのも2度目になりますが、ノートを使う「目的」が違うようです。

一般的なノート術では、ノートを取る行為は自分の記録や情報整理のために行うことが多いと思われますが、マッキンゼー流のノート術は、よくある「勉強の効率化」「仕事の情報整理術」のためのノート術ではありません。

「真の問題を定義し、問題そのものを構造化し、事実と、そこから導き出せる解釈、そして解決策となる行動までをノート上に明らかにするために、自分の手を動かす」というノート術だそうです。(本文P.3より)

一言でいうと、この本はノートを使った問題解決の手引書といえると思います。

本文の内容に少しだけ触れると、マッキンゼーでは問題解決の段階に応じて、3種類のノートを使い分けているようです。本書はまずノート術の「心得」を示し、そのあと「問題解決ノート」の使い方について順を追って説明し、ノートを使ってどのように結果を出すか、という具合に順序立てて解説されています。

スムーズな説明で読みやすく、なんとなくわかったような気にもなるのですが、実際はそれほど簡単な内容ではありません。一通り流れはつかめたものの、これは何度も読み込む必要があるなと思いました。まだ理解が十分ではありませんが、私にとっては実践に役立ちそうな、大変ありがたい手引書です。

この本を読んでみて、さすがに読んだだけではこの手法は使いこなせないだろうなということはわかりました。やはり実際に自分の言葉で自分の手で書いてみて、場数をふまないと理解するには至らないだろうと、感じました。

そして一番の肝は、「イシュー(もっとも重要な課題)」を見極めることではないかと思います。

デザイン思考にも共通すると思うのですが、表面には表れない隠れた問題をいかに見つけることができるかが重要だと思いました。

これは自分一人で考えて思いつきの仮説を立てても、本質的な問題解決から遠のいてしまいます。本書によるとベテランのコンサルタントの意見や、過去の報告書(パッケージ)の読み込みからヒントを見つけることが大事だということがわかります。

またノート術に加えて、「フレームワーク」を使いこなせるようになることも重要だなと感じました。これから「イノベーション」の勉強に入る前に、簡単に「フレームワーク」に関する本にも目を通したいと思います。

それでは次回の予告ですが、次回はデザイン思考 -「CX編」をご紹介したいと思います。

また文末ではございますが私の稚拙なブログに関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。本来、コメント欄を設けて皆さまのご意見ご感想を反映させながら発展させていくべきではございますが、諸事情によりしばらく休止させていただきたいと思います。

ご不便をおかけして、申し訳ありません。

それと改めて今後の予定についてご案内させていただきます。

今後そう遠くない時期に、いよいよ「イノベーション」の勉強に取り掛かかっていきたいと思います。

一口に「イノベーション」といっても、どの立ち位置で勉強するかが問題ですよね。

私はエンジニアではなく文系出身なので、いきなり実践的な本を読むことは賢明ではありません。まずは「イノベーション」とは何か、という定義から始まって、古典論から勉強しながら土台を築く予定です。もちろん最終的には、実践を意識した本もご紹介する予定でおります。理系出身の友人にアドバイスをもらいながら、どうにか足りないところを補うつもりでおります。

今のところこのブログのゴールを、濱口秀司氏の思考に接近すること、ということにしようと考えております。そのためにも、思考法を学ぶ必要があると思います。結論から言いますと、濱口氏の思考を理解するのはきっと不可能だろうと思います。それでも、まずは知ること、そして理解しようとすることから何か得られることがあるのではないかと思います。

ではゴールした後はどうしようか、と悩みました。このペースで行くと、そう気が遠くなるほど遠くはないでしょう。

今考えているのは「CSV(共通価値の創造)」の勉強を次のスタートにしようかと思います。

これは、個人的に関心があるテーマです。 それでは、今後とも引き続きよろしくお願いします。

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<ブランディング(2)>

皆さま、こんにちは。

ご訪問いただき、ありがとうございます。

私が「ブランデジィング」に興味があるので、このテーマを選びましたが「まてよ、イノベーションとどう関係するのか?」とふと我に返りました。

でも、どんなに素晴らしいイノベーションを起こしても、市場に受け入れられなければ報われないですよね。何かの本で読んだのですが、その典型的な例が「セグウェイ」だったとか。「目指すは、アップル社の製品開発からブランド戦略!」と、無理やりこじつけてみました。

それでは、今回ご紹介する本は

羽田 康祐 著『ブランデジィングの教科書(ブランド戦略の理論と実践がこれ1冊でわかる!!)』(株式会社インプレスR&D,2020年, ¥2,420)

都合により、プロフィールは省略します。

ブランディングといえば、私がそうであったように、多くの人が「イメージ、知名度、ロゴデザインのこと」などと思い浮かべるのではないでしょうか?

本書に書かれている言葉を少しだけお借りすると、ブランドとは(著者の定義によると)「生活者から見た独自の役割を築き、感情移入が伴ったモノやサービスのこと」(本書p.13)であり、「生活者の興味は「今よりも理想的なライフスタイルや社会を実現すること」」(p.15)だと書かれていました。

この意味については、残念ながらご自身でこの本をお読みいただいて確かめていただく以外ありません。「ブランド」とは私たちがイメージしているより、ずっと深く心理的な影響を与えるもののようです。

もし「ブランド」について、本当の意味をよく知らないという方は是非この機会に、この本に限らず、何らかの手段で再確認していただくことをお勧めいたします。

もし間違った認識をしていれば、「ブランデジィング」に多額のお金を費やしても「投資」ではなく、「消費」になります。

「ブランド」の意味を正しく知らなければ効果的な戦略をとることができず、結果

知っている企業と知らない企業に格差が生じてしまいます。

また本書をよむと、なぜ「高性能」「高品質」の製品を作っても今までのように売れなくなったのかを論理的に理解することができます。そして消費者がどんなものを求め、企業はそれをどう汲み取ってブランディングやマーケティングに展開したらよいか、そのヒントを得ることができると思います。

本書は、相当のボリュームと内容があるので、かなり読みこたえがあると思います。

ですが心配はいりません。私のような全くの素人が読んでも、最後までちゃんと理解できるようにわかりやすく書かれています。まさに「教科書」と呼ぶにふさわしい本です。

説明は簡単に書かれていますが、専門知識が詰め込まれていて、この一冊を読めば

ブランデジィングでわからないことも、困ることもなくなるはずです。

ただ、随所に専門用語が出てくるので、スマホを片手に調べる必要があります。 

あとはご自身の興味と必要に応じてご検討ください。

私はというと、この本を読んで自分のテリトリーが広がったように思います

一回読んだだけでは情報量が膨大すぎるので、あとは参考書として使いたいと思います。

重要と思われるか所は、蛍光ペンとボールペンでマーキングして、すぐにポイントを確認できるようにしました。

それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

次回は、ロジカルシンキングの本をご紹介します。 次回もよろしくお願いします。

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<ブランディング>

みなさん、こんにちは。

このサイトを見つけてご訪問いただき、ありがとうございます。

このブログは主に問題解決に役に立ちそうな本を紹介しながら、今後はイノベーションについて勉強することを目的としております。

さて、昔何かの本で読んだのですが、スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学卒業式の祝賀会でスピーチした際に、「バラバラの経験であっても将来それが何らかのかたちで繋がる」というような話をしたとか。

私の場合はデザインに興味があったことが、弁理士試験科目の「意匠」を勉強する際に多少は役に立っているかもしれません。

ただ「商標」は一番身近に触れているはずなのに、どうしても字面を追う勉強になってしまい、イメージがしづらくて一番苦手な科目です。

そこでこの機会に、以前友人が勧めてくれた本を読むことにしました。「ブランディング」について知ることで、もしかしたら自分の勉強にも役に立つかもしれないし、皆さんにとっても有用な情報になるかもしれないと思い、このテーマを取り上げることにしました。「ブランディング」、これも広義の「デザイン」と考えてもよいのではないでしょうか。

今回ご紹介する本は

宮村 岳志(著)『ブランディング ファースト』(株式会社インプレス, 2020年, ¥1,680+税)

まずは著者のご紹介から

宮村 岳志 (氏)

株式会社グロウ・リパブリック代表取締役、エグゼクティブクリエイティブディレクター

時流を予測したマーケティングから、コンセプト開発、分析から運用まで一気通貫でディレクションを行なっているそうです

本書は「ブランディング」って何だろう?どんな効果があるのだろう?という疑問にわかりやすく答えてくれる本です。はじめて学ぶ方にお勧めの1冊です。

この本を読めば「ブランディング」がいかに重要な経営戦略であるかを知ることができ、

経営者だけでなく、社員やスタッフが一丸となって取り組むべき課題であることがわかると思います。またブランディングにも「デザイン」が重要な役割を果たすこともわかると思います。

ただブランディングを考えるのは、社内や社外のデザイナーやコンサルタントのマターなので、本書はそのノウハウを知ることを目的としていません。デザイナーに任せる際に気を付けるべきことは書かれていますが。

もちろんプロにお任せするということは、ごもっともなのですが、私個人としてはもっと

ブランディングについて詳しく知りたい、自分がよく知らないのにクライアントに自信をもって勧めることはできないと思いました。

そこで、今回はこのテーマを2回にわたって取り上げたいと思います。より詳細に書かれた本を紹介しようと思います。

連続してご紹介するか、次回はいったん違うテーマにするかまだ迷っています。

次回のテーマは未定ですが、もしよければお立ち寄り下さい。

最後になりましたが、海外からもコメントを頂きありがとうございます。

わかりにくい日本語で書かれているにもかかわらず、読んでいただいてありがとうございます。

それでは、また。

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<只今修復中>

みなさま、こんにちは。

もうブログを閉鎖しようと思ったのですが、今朝「神山まるごと高専」の記事を見つけて、

起業家を育成する学校を創設されたんだなと、日本の未来に光を感じました。

私にも、まだできることがあるかもしれないと、もう少し頑張ってみようかと思います。

過去の投稿をすべて消してしまったので、今復旧作業をしております。

ご不便をおかけしてすみません。

勉強の方は、おかげさまで捗っております。

掃除の効果を今、とても実感しています。苦手を克服できました。

やはり掃除は修行の一環に取り入れるのは誠に理にかなっているように思います。

最後にご紹介した『行動経済学』の本ですが、面白い分野の学問だと思いました。

ビックデータ、データサイエンス、行動経済学。

繋がりそうですね。

桜が、だんだん葉桜に変わりつつありますね。

例年だと、寂しいなと思うのですが、今年は感じ方が変わりました。

桜が散っても、ゼロではない。もうすぐに葉が出てるなんてすごい!と。

弁理士試験もそうです。試験が終わって結果がだめでも、翌日からまたすぐに

来年に向けての勉強が始まります。感傷に浸っている暇はない。

そういうわけで、私もまた初心に戻って、過去の投稿を掲載していきたいと思います。

懐かしいより恥ずかしいです。

しばらくアーカイブ記事が続きますが、ご了承ください。

それでは、また。

s

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【特別企画】武器としての交渉思考

今回は特別企画として、以前ご紹介できなかった滝本哲史氏の作品をご紹介したいと思います。

滝本哲史(著)『武器としての交渉思考』(星海社,2020年,¥860)

武器としての交渉思考 (星海社新書) [ 瀧本 哲史 ]
価格:946円(税込、送料無料) (2023/8/6時点) 楽天で購入

プロフィールはこのブログの『ミライの授業』に記載しております。

‟Cool Head, but Warm Heart.“

冷静な頭脳を持つ一方で、温かい心を持とう (アルフレッド・マーシャル/英の経済学者)

これは、私が大学生の時に初めて経済学の講義を受けたときに、教授が黒板いっぱいに大きく板書された言葉で、経済学の成績が芳しくなかった私も、この言葉だけは今でも心に刻んでいます。

この言葉の意味は、

経済学を学ぶには、理論的に物事を解明する冷静な頭脳を必要とする一方、階級社会の底辺に位置する人々の生活を何とかしたいという温かい心が必要だ」(http://www.ifs.tohoku.ac.jpより)

そうです。

著者の滝本氏は法学部ご出身だったそうですが私はこの本を読み、ふとこの言葉が頭をよぎりました。ただここでは順序が逆で

Warm Heart, but Cool Head. といえるのかなと。

 

以前ご紹介した『ミライの授業』もそうでしたし、本書もこれから未来を担う若者たち(大学生)に向けて、熱いメッセージと共に、情熱だけで人の心を動かすのは難しい、冷静な頭脳で、時にはしたたかに交渉をする術を教えてくださったのではないでしょうか。

滝本氏の講義を受講された方々が、社会できっとご活躍されていて同氏の意思を引き継がれていると思います。

『ミライの授業』で感動された方、滝本氏の考えに共感された方にお勧めしたい一冊です。

皆様も、この連休の間にすてきな本に出会えますように。 それでは、また。

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